スコアは尻上がり!松山英樹「悪くなっている」のに2位浮上
◇米国男子◇SBSトーナメントofチャンピオンズ 3日目(7日)◇プランテーションコースatカパルア(ハワイ州)◇7452yd(パー73)
2016年の優勝者だけが出場するエリートフィールドで、松山英樹が今季2勝目へのチャンスを広げた。首位を3打差で追った3日目に8バーディ、1ボギー、この日のベストスコア「66」をマーク。通算16アンダーの単独2位に浮上し、あすの最終日は同じ最終組をプレーする通算18アンダーの首位ジャスティン・トーマスとの直接対決に挑む。
初日「69」から2日目「68」、そして「66」と日に日に伸ばしながらも、プレーの感触は「何が良いわけじゃないし、逆に悪くなっている」と手ごたえはない。初日以降「5mくらいのパットが入れば流れが良くなると思う」と思い描く場面は、54ホールを終えて1回も出ていない。それでも、強みであるショットでチャンスを作れば確実に決める勝負強さ、ミスの幅が少ない安定感をバーディ量産につなげている。
4番で1.5m、5番(パー5)で2.5mを決めて連続バーディ。8番ではアプローチを3m弱オーバーさせて唯一のボギーとしたが、続く9番(パー5)で1.5mを沈めてバウンスバック。首位と3打差で折り返した後半に入ると、一気に加速して首位へと詰め寄った。
10番では、フェアウェイから99ydをPWで70センチにからめて4つ目。12番では2.5mのチャンスを決めると、距離が短い14番では力強いガッツポーズが飛び出した。
1打目を1Wでピンまで20yd地点まで運んだ。2打目のロブショットはグリーン手前に落ちたが、残り7ydのアプローチをSWでチップイン。「8番で(アプローチを)ミスしていたので、その分、入ってくれてうれしかった」と価値あるバーディを奪うと、15番と18番のパー5でもしっかりと伸ばし、崩れる気配を見せないまま18ホールを完走した。
「スコアは伸びているので悪いことは言いたくないけれど、全体的に自分の中ではまだまだだと思う」。スコアとは裏腹な厳しい自己評価からは、逆に24歳の底知れない強さが伝わってくるかのようだ。
米国ツアー4勝目となれば、丸山茂樹の3勝を抜いて日本人の歴代最多勝を更新。シーズン複数回優勝も日本人初となる。(ハワイ州カパルア/塚田達也)