初メキシコの石川遼 リゾート感満載の雰囲気に「チャンスだと思う」
◇米国男子◇OHLクラシックatマヤコバ 事前(8日)◇エル・カマレオンGC(メキシコ)◇7039yd(パー71)
7日(月)と8日(火)の2日に分けて、海沿いの18ホールをチェックした石川遼は、「ほとんどのホールで、両サイドがハザードになっている」と警戒した。例年優勝スコアは20アンダー前後に伸びるが、「風が吹くのを想定して作っている感じがある」と、比較的穏やかだった火曜日にも、海から吹き付ける風をイメージしながら練習ラウンドを行った。
石川にとっては初めてのメキシコでの試合。朝から晩まで、コースやホテルで働くメキシコ人たちを見て、「すごく一生懸命働いている。日本人みたい」と親近感を覚えた一方、「珍しい芝」と目を丸くしたのはグリーン周りのラフだった。
シーショア・パスパラム芝のラフは、「生え方はティフトンに似ていて、それよりも硬い芝質。粘っこい」。球が芝の隙間にすっぽりと埋まったり、逆に芝の上にちょこんと載ったりする。アプローチ練習場では、何度もショットを繰り返して打ち方を研究していた。
また、石川が“メキシコらしさ”を感じたのが、7番(パー5)のフェアウェイ中央にある大きな窪地だ。クロスバンカーのようだが、近付くと地面が大きく陥没して岩盤が剥きだしになっており、中は洞窟状になっている。「下がバンカーの砂と違って硬いから、もし入ったら前に転がってしまうと思う。そうなったら前には打てないですね」と、ティから315yd先にあるハザードは、フォローの風が吹くと1Wを選択するのが、はばかられる存在となっている。
明日はプロアマ戦出場の予定はなく、練習のみで調整する予定。コース内のリゾート施設に滞在している石川は「すごいリゾート地。ほとんどのプロゴルファーたちは家族で来ていて、朝も夜も、会う人たちはみんな奥さんや子供たちと過ごしている。でも、僕の場合はそんなに余裕はないですから(苦笑)。だから、僕らにとっては、こういうところは逆にチャンスだと思っています」と、雰囲気に流されることなく、気を引き締めていた。(プラヤ・デル・カルメン=メキシコ/今岡涼太)