池田勇太は6年ぶり「全米OP」へ気分上々 あの映画で英気も
16日(木)に開幕する「全米オープン」に出場する5人の日本勢のうち、池田は会場のオークモントCCに最後に入った。前週12日(日)に渡米し、13日(月)からコースでのラウンドを開始。2日連続で18ホールを回った。コースチェックを終えたあとは、すぐにツアーバンに足を運び、クラブについても急ピッチで調整を進めている。
「難しい。タフだよね。悪い方にはまってしまうと、どんどん難しくなるコース。冷静にやるしかない」。
池田にとってはペブルビーチGLで行われた2010年以来2回目の出場となる。フェアウェイ、グリーンと各所のアップダウンが激しく、傾斜を把握する下調べと、ボールの転がりを想像する力も勝負を左右しそうな今大会。「傾斜が大変。目の錯覚も結構起きそうだし、惑わされないようにしないと。木もほとんどなくて、風が強くなったら本当に難しくなる。ボールが通るルートを覚えれば何とかなる。マスターズに近いものがあると思う」と分析した。
かねてこの世界一の称号を争うメジャーに意欲を口にしてきた。ただ、今年はこの4日間を“単なる1試合”とは捉えていない。「全米オープンが昔から好きだからどうこうというわけではなく、この試合は結構頑張りたい。気合が入っている」。
世界ランキングをもとにした五輪ランキングでは、依然として松山英樹に次ぐ2位をキープ。リオデジャネイロ五輪で日の丸を背負う候補の圏内にいる。「リオもそうだけど、(例年世界ランキング100位以内の選手が招待される)全米プロのことも頭にある。ここで頑張ればいろいろと見えてくる」。今週は視界をひろげる戦いという位置づけだ。
3タックパンツのスタイルをやめ、クラブも替え、心機一転した今季。米国にはシューズもマスターバーニー・ブランドのニューモデルを持ち込んだ。外見の変化に「やっと慣れてきたところ」というが、“根本”までは変わらない。
幼い頃から大ファンのテレビドラマ「あぶない刑事」。今年1月に映画が封切された際には、バラエティ番組で舘ひろし、柴田恭兵らと共演し、それこそ作品を見尽くした。だが今回の渡米中、国際線の機内ビデオプログラムでさらに「2回観た」。気分は上々。モチベーション高く、メジャーに臨む。(ペンシルベニア州オークモント/桂川洋一)