米国男子ツアー

ミケルソン インサイダー取引関与で1億円返納

2016/05/21 17:27
ゴルフのプレーとは別のところで世間を騒がせたミケルソン

米証券取引委員会(SEC)は19日、メジャー通算5勝のフィル・ミケルソンに対し、インサイダー取引で得た不当な利益を返納するよう求め、同選手がこれに応じたと発表した。

発表によると、乳製品業ディーン・フーズの元幹部トーマス・デイビス氏は、ラスベガスのギャンブラーであるウィリアム・ウォルタース氏に、未公開の同社の経営情報をたびたび漏洩した。

SECは、同社の株取引により4000万ドル(約44億円)を不正に得たとし、ウォルター氏らを訴追した。また、同氏の勧めでミケルソンが、2012年にディーン・フーズ社の株式を購入し93万1000ドル(約1億250万円)の利益を得ていたと明らかにした。

ただ、ミケルソンについては、インサイダー取引に「積極的に関与していない」と認定。同社の未公開情報を詳しく知らなかったと判断したもようで、利益と10万5291ドル(1159万円)の利息を返納させることで合意し、訴追を見送った。

ミケルソンとウォルター氏はゴルフ仲間としてかねて親交があった。

ミケルソンの弁護士は「フィルはインサイダー取引で訴えられたわけではない。他人の犯罪に対しては無実の傍観者であり(不正取引であることに)気づかなかった。“リリーフ・ディフェンダント”(救済される、訴追されなかった被告)とされたことは、彼が法を犯していないことを意味する」との声明を発表した。