2016年 ザ・プレーヤーズ選手権

失意のマスターズからの復帰戦 スピースは前を向く

2016/05/12 11:32
ザ・プレーヤーズ選手権開幕前日のスピースは、コースでキャディが打つショットにカメラを向けた (Richard Heathcote/Getty Images)

悲劇のサンデーバッグナイン。ジョーダン・スピースは1カ月前の「マスターズ」でその中心にいた。2位以下に5打差を持って臨んだ最終日、後半12番(パー3)で7打を叩いて後退し、まさかの敗戦。失意のどん底で、グリーンジャケットをダニー・ウィレット(イングランド)に着せる表彰式は、連覇を逃した22歳に突きつけられた現実だった。

フロリダ州で12日(木)に開幕する「ザ・プレーヤーズ選手権」は、スピースにとってマスターズ以来となるツアー復帰戦だ。大会前日の公式会見でスピースは「もう終わったこと」と話しつつも、質問はやはりマスターズ最終日の失速に集中した。苦笑いするスピース。「きょうここに来るまでは、人々は既に前を向いていると思っていたんだけど…」

グリーン手前のクリークにショットを2度打ち込み、リードを失った12番は「たった1ホール、悪いタイミングで起こったことだった」と繰り返した。

「ショットの調子は決してよくなかった」。ボールが右に力なく出るミスは、昨年の夏ごろから課題としているポイントで、シーズン中に失敗と修正を繰り返してきた。ただ、「悪いタイミングで、12番、13番でミスが出た。(フェースの)ヒール側で薄い当たりになってしまった。それが日曜日にリードしているときに起こってしまった。あのホール以外は本当に素晴らしいプレーができたんだ」

オフにした4週間。最初の週はキャディバッグを開けることさえせず、2週目にリッキー・ファウラースマイリー・カウフマンジャスティン・トーマスとバハマ旅行に出かけてリフレッシュした。「ちょっとしたオフシーズンのような1カ月を過ごして、今週は新年が始まるような感じ」と前を向いた。

「これから(特別な)何かを証明すべき、ということはないと思う。プレッシャーのかかる場面でどう対処するかということを僕は(別の試合で)証明してきた」。自信は、揺らいでいない。(フロリダ州ジャクソンビル/桂川洋一)

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