松山英樹 復帰戦は今季ワースト順位で発進「最悪でも予選を」
米国男子ツアー「ウェルズファーゴ選手権」が5日、ノースカロライナ州のクエイルホロークラブで開幕。4月のメジャー初戦「マスターズ」以来の出場となった松山英樹は2バーディ、4ボギーの「74」で回り、2オーバーの101位タイと、今季第1ラウンド終了時点のワースト順位で初日を終えた。
3週間のオフを経て迎えたツアー復帰戦。大会の歴代王者であるロリー・マキロイ(北アイルランド)、リッキー・ファウラーとの同組ラウンドは、いずれの選手もどうも低調気味だった。松山は出だし10番(パー5)のバーディ発進の後が勢いづかない。12番の2m、14番の4mなど、チャンスを生かせないままパーが並び、1Wショットを右に曲げた9番のボギーで振り出しのイーブンに戻った。
スイングに微調整も加えながら、この日は新しいクラブにもトライした。開幕前に投入したハーフキャビティタイプのニューモデル「スリクソン Z765 アイアン」(4I~PW)を実戦で初めて使用。パターも愛用するピンタイプだが、スコッティ・キャメロン製からオデッセイのプロトタイプに握り替えた。「そんなに悪いパットはなかった」と及第点をつけただけに、伸びないスコアがもどかしい。
後半アウトでは、ショットが思い通りにいかなかった。2番(パー3)ではティショットがグリーン右手前こぼれてボギー。4番もフェアウェからの2打目でグリーンを外し、ボギーを叩いた。「距離感が合ってない。なんでなのかなあ…という感じなんですよね。なんか、こう、微妙な感じで、フィットせずに終わった」。終盤7番(パー5)でバーディを奪った直後、第1打をアイアンで刻んだ8番で2打目をグリーンオーバーさせ、ショートゲームも振るわずに再びボギーで後退した。
「(練習で)ショットが良くなりつつある中で、試合になると欲をかいてしまって、思い通りのスイングができなかった」
「先週、良い感じになってきたので、試合を早くやりたいなと思っていたのに…。試合になるとダメですね」。同組のスター選手に圧倒されるほど、やわでないが、気持ちばかりが前へ前へと一人歩きした。
緑鮮やかな同コースでは、来年のメジャー「全米プロゴルフ選手権」が行われることもあり、フィールドには世界ランク上位25人のうち14人が出場。強豪選手がそろい、多くの人々が松山もそのひとりと認識している。「あしたしっかりとスコアを伸ばして、最悪でも予選を通りたい」。折り返し地点で脱落しては、週末に多くのギャラリーを落胆させ、失望させることになる。日本の24歳は既にそういうポジションにいる。(ノースカロライナ州シャーロット/桂川洋一)