2016年 マスターズ

メジャー最年長V狙う58歳ランガー「ゴルフはテニス、サッカーとは違う」

2016/04/10 12:11
ランガーがショットを武器に3位に浮上。メジャー最年長優勝を狙う(Harry How/Getty Images)

ジョージア州のオーガスタナショナルGCで行われている海外メジャー「マスターズ」3日目。58歳のベルンハルト・ランガー(ドイツ)が6バーディ、4ボギーの「70」と伸ばし3位に浮上。1985年、93年と過去2大会を制したベテランがメジャー最年長優勝を狙う。

決勝ラウンドに進んだ57人中、この日アンダーパーでプレーしたのはわずかに5人。多くの選手が強風と硬くなったグリーンに苦しむ中、一気にリーダーボードを駆けあがった。圧巻は13番からの3連続バーディ。1月のアンカリング規制以降も使用し続ける長尺パターで次々にカップをならした。

ボギーフィニッシュとなったが、そのパフォーマンスに18番グリーンを囲むパトロンたちからは惜しみない拍手が送られた。

この日は世界ランク1位のジェイソン・デイ(オーストラリア)との同組。ツアー屈指の長距離ヒッターにティショットでは50ydの差をつけられることもある。それでもランガーは「あすも調子よくプレー出来たら4、5アンダーを出せると思う」と言った。

「ゴルフはテニスやサッカー、アメリカンフットボールとは違う。スピードや強さじゃなく、自分自身を知ることや技術がより大切になる」。そして続けた。「(明日)勝てると信じている」。

米シニアツアーでは昨年まで4年連続賞金王に輝いている。いわば現役最強のシニア選手。50代選手のメジャー優勝はなく、1968年「全米プロゴルフ選手権」を制したジュリアス・ボロスの48歳が現在の最年長記録だ。

「50代のメジャーチャンピオンが誕生すると僕は前から言っていた。もちろんスピースや他の選手次第だけど、やってのける自信はある」。

この30年間で大会に出場しなかったのは1回限り。「練習を含めたら200回以上だよ」というオーガスタでのラウンド経験が味方する。自身の強み、難コースの厳しさを誰よりも知っているベテランはあすの最終日、松山英樹と同組でティオフする。

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