松山英樹、マッチプレーの戦い方は「変わらない」
テキサス州にあるオースティンCCであす23日(水)に開幕する世界選手権シリーズ「WGCデルマッチプレー」は、64人が出場する文字通りマッチプレーでの戦いだ。昨年から予選ラウンド(4人1グループの総当たり戦で上位1人が決勝進出)が導入されたが、普段のストローク戦とは違い、目の前の相手との18ホールで勝負を決する。
バーディを獲ろうが、ダブルボギーを打とうが、そのホールで相手よりも良いスコアならばホールを獲れる。そのため、一般には戦略や駆け引きの幅が広いと言われているが、松山英樹は「(ストロークと)変わらない」という。駆け引きも「しない」ときっぱり。以前からそうだったし、今週もその姿勢は変わっていない。
リッキー・ファウラーは「日曜日の優勝争いをしている最終組のような気分」という。バッバ・ワトソンは「目の前の1打に集中してゴルフをするだけ。ストロークプレーと変わらないけど、いつもより少し(同伴競技者に対して)フレンドリーではないと思う」とニヤリ。フィル・ミケルソンは「良いゴルフをするのが大事だけど、ときどきは試合に勝つためにリスクを取る必要がある」と話し、やはり最終日最終組での優勝争いになぞらえた。
常にそのホール攻略のベストルート、ベストショットを選択している松山にしてみれば、やることは変わらないと言えるのだろう。もちろん、相手がボギーも危ういのに、無理にバーディを狙ってリスクを取るようなことはしない。「考えてやるよりも、その場その場の雰囲気。やり方を変えるつもりはない」というスタンスだ。
コースは、1980年にピート・ダイがデザインした18ホール。1984年から現在のオースティンCCのホームコースとなった。今大会では、通常とはアウトとインを入れ替えて使われるが、前半9ホールは丘の上に作られており、オースティン湖(コロラド川の一部)に沿う後半9ホールとは別の趣となっている。「アウトとインで雰囲気が違うので、しっかり特徴を掴んでやりたい。ティショットもグリーン周りもそう簡単じゃない」と松山も警戒した。
松山の対戦相手は初日がラファ・カブレラベロー(スペイン)で、2日目にソレン・ケルドセン(デンマーク)、3日目にケビン・キスナーとなった。18ホールで決着の付くマッチプレーだが、「3日間あるので、あまり気にしていない」と、予選ラウンドが導入されたことも、普段通りにやれる要因の1つだ。(テキサス州オースティン/今岡涼太)