2016年 ノーザントラストオープン

安全運転?いつもの攻め?松山英樹、2試合連続優勝へ好位置

2016/02/20 11:52
慌てず騒がず、松山英樹は“普通のプレー”で7位に浮上

最終18番をバーディで締めると、同組で回ったロリー・マキロイ(北アイルランド)が歩み寄って手を差し出し、にこやかに声を掛けた。「『また明日も一緒かもね』って、多分そんな感じです」と笑った松山英樹。米国男子ツアー「ノーザントラストオープン」2日目を終え、通算6アンダーの7位タイ。2日間一緒に回った世界ランク3位のマキロイと同スコアで、首位を4打差で追いかける。

5バーディ、1ボギーの「67」(パー71)。同組のもう1人、マット・クーチャーを加えても、3人の中で一番安定感のあるゴルフだった。「あまり高望みしていないんで」と松山は言う。「ピンにつけたいと思っても、そんなに簡単なコースじゃない。グリーンに載っていればいいくらいの感じでやった」と、無理のない安全運転で18ホールを走破した。

「フェニックスよりは良くない」というが、今週もパッティングは安定している。「3パットする様子がないので、ショットが離れたところについてもストレスじゃない」。グリーン上での安心感が、ショットのプレッシャーも軽減する好循環だ。

フェアウェイが左右に分かれた名物ホールの8番では、先にマキロイが右のフェアウェイに打っていったのに対し、松山はグリーンを長く使える左のフェアウェイに打ち、残り112ydを50度のウェッジでピン手前4.5mにつけてバーディとした。“高望みをしない”と言っても、普段より消極的に攻めているわけではない。「それはない。いつも通り」。ただ、自分へのプレッシャーを少し弱めているだけだ。

「体調は昨日よりだいぶ良くなったし、体が軽かった」と風邪の影響はなくなってきた。となると俄然、出場2試合連続優勝も視界に入るが「そんなに簡単にできるとは思っていないし、何も意識はしていない」と、まだ先のことは考えない。まずは、ムービングデーとなる3日目に集中する。

再びマキロイと同組になることが決まったが、大勢のギャラリーや報道陣が取り巻いても動じはしない。「まあ(2週間前の)リッキーよりは少ないでしょ――」。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/今岡涼太)

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