米国男子ツアー

いよいよ始まるアンカリング禁止 中・長尺パターで勝った選手たちは?

2015/12/26 15:00
中尺パターを使用した初のメジャー優勝者となったK.ブラッドリー。アンカリングブームの先駆けとなった

中・長尺パターのグリップを体の一部に固定し、支点としてストロークする「アンカリング」の規制が、いよいよ2016年1月1日から始まる。近年は、中・長尺パターの使い手たちがメジャータイトルをさらうケースも目立った。世界のツアーからアンカリングの灯が消えるのを前に、気になる彼らについておさらいしてみた。

キーガン・ブラッドリー

メジャー初挑戦の2011年「全米プロゴルフ選手権」でいきなり優勝を飾り、中尺パターを使った初めてのメジャー優勝者としても話題になった。12年には世界ゴルフ選手権「WGCブリヂストンインビテーショナル」も制した。世界ランキングは、13年8月にキャリアベストの10位を記録。14年12月のツアー外競技「ヒーローワールドチャレンジ」から通常の長さのパターに戻したが、当時28位にいた世界ランクは15年12月20日時点で69位まで後退している。

【優勝歴】
2011年「HP バイロンネルソン選手権」、2011年「全米プロゴルフ選手権」、2012年「WGCブリヂストンインビテーショナル」

ウェブ・シンプソン

14年11月の「ダンロップフェニックス」から中尺パターを手放したW.シンプソン

キャリアの大半で中尺パターを愛用。2011年にシーズン2勝を挙げてブレークを果たすと、12年「全米オープン」を制してメジャー初タイトルを獲得した。14年11月にスポット参戦した日本ツアー「ダンロップフェニックストーナメント」で、通常の長さのパターを実戦で初投入。今後は中尺パターに戻さないという決意の表れなのか、かつてのエースパターは真っ二つに折られ、自宅に飾ってあるという。15年12月20日時点の世界ランクは73位。14年11月当時は39位にいた。

【優勝歴】
2011年「ウィンダム選手権」、2011年「ドイツバンク選手権」、2012年「全米オープン」、2014年「シュライナーズホスピタルforチルドレンオープン」

アダム・スコット

15年「日本オープン」に通常長さのパターで臨んだA.スコット

長尺パターに切り替えたのは、グリーン上で迷いが生まれ始めた2011年から。同年は8月「WGCブリヂストンインビテーショナル」を制して初のWGCタイトルを手にすると、13年「マスターズ」で初のメジャー制覇を飾った。14年5月には初の世界ランク1位に君臨し、アンカリング採用者の勢いを象徴する存在となる。15年3月「キャデラック選手権」で通常の長さのパターに戻したが、同月の「バルスパー選手権」で予選落ちを喫し、継続中だった連続予選通過は45試合でストップ。以降は長尺パターに戻すなど試行錯誤を繰り返し、15年は3年ぶりの未勝利に終わった。15年12月20日時点の世界ランクは12位。

【近年の優勝歴】
2011年「WGCブリヂストンインビテーショナル」、2013年「マスターズ」、2013年「ザ・バークレイズ」、2014年「クラウンプラザインビテーショナル」