石川遼 2週連続“池ポチャ”も「スポーツ選手に過信は必要」
米国男子ツアー今季第3戦の「CIMBクラシック」2日目。石川遼は1イーグル、4バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの「69」と出入りの激しいゴルフで3つ伸ばして通算6アンダーとしたが、フィールド全体の平均スコアが「69.256(2.744アンダー)」という中で、順位は28位へと下げた。
503ydの3番(パー5)。残り233ydの第2打を、石川は3Iでピンそば2mにつけて鮮やかにイーグルを奪ってみせた。「あのティショットと第2打で、昨日より体調がいいなというのは確信できた。昨日はミスが多かったけど、体調が良くなれば大丈夫かなと思っていた。その意味では、ある程度自分のスイングがコントロールされた中にある」と、スイングへの手応えを口にした。
その後も4バーディを重ねるなど「今日のアイアンは悪い当たりがほとんどなかった」と振り返ったが、課題とする“長いクラブの精度”でつまずいた。
ティが前に出され、グリーンエッジまで266ydとなった16番。フェアウェイからグリーン手前まで左サイドに池が広がるパー4で、石川はティショットに3Wを振り抜いた。だが、そのショットはあえなく池へと消えてダブルボギー。
「それが、背伸びなのかは分からないけど」と石川は言う。「できると思ってやっているし、3Wでああいうショットが嫌だから刻もう…では何も見えてこない。狙った球を打つ努力、チャレンジをする。ミスをしたら原因がどこにあったのか考える。チャレンジをしないと上達は望めない」と、自身の状況に照らした決断だったと説明した。
「スポーツ選手は、試合で過信は必要だと思う。練習では必要ないけど(苦笑)。できると思い込んでやる。それができないと高校生で日本ツアーを勝てないと思う。今になって、その気持ちを取り戻し始めてきた」。過信なのか、自分を信じる勇気なのか。いずれにせよ、気持ちが前を向いていることは間違いない。歩みを止めさえしなければ、結果は後から付いてくるはずだ。(マレーシア・クアラルンプール/今岡涼太)