2015年 ウィンダム選手権

石川遼は窮地から決勝へ シード権とプレーオフへ望み

2015/08/22 10:02
パットの復調を窮地からの予選通過へつなげた石川遼

米国男子のレギュラーツアー最終戦「ウィンダム選手権」2日目。116位から出た石川遼は6バーディ、2ボギー「66」(パー70)と巻き返し、カットライン上の通算3アンダー52位に浮上。辛くも決勝ラウンド進出を決め、フェデックスランク130位からのシード確保とプレーオフ進出(同125位以上が条件)に望みをつないだ。

「グリーン上のスピード感がイメージでき、それをしっかり表現できた。そこが昨日と違う点で、修正できたところだと思う」。初日に出遅れる原因だったパットが一転、2日目の好スコアへと導く原動力になった。初日は出場154人中153位だった、スコアに対するパット貢献度も、2日目は11位まで改善された。

前半7番(パー3)で7mを決めて2つ目のバーディを奪うと、8番でも4mを決めてカットラインに接近。後半11番では2打目をグリーン奥に外してボギーとしたが、直後の12番(パー3)で勝負強さを見せる。

グリーン奥に切られたピンを攻めたボールは、グリーンオーバーしかけながらも、傾斜で戻ってピン左奥に止まる。「12番は紙一重。奥にこぼれたら難しいアプローチが残る。流れが来そうな感じがしたので、あのパットは集中した」。1mほど曲がる6mのスライスラインを読み切り、再び流れを呼び戻した。

さらに15番(パー5)で3オン1パット、17番で6mを決めて6つ目。「スタート前は厳しいかなと思っていた」という窮地から安全圏へと飛び込み、「最後まで焦らずにやれたのは良かった」と、苦しい中での18ホールを評価した。

石川が自力でフェデックスランク125位以内に入るには、最低でも19ポイントの加算、順位にして52位以上に入ることが条件。確定させるには、さらにそれ以上の成績が求められる。「厳しい2日間になると思う」。安堵のときは束の間。心からの笑顔は、2日後に残しておく。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/塚田達也)

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