粘りの松山英樹 上位でメジャーの週末へ
海外メジャー今季最終戦「全米プロゴルフ選手権」2日目を15位から出た松山英樹は、ティショットに悩まされながらも5バーディ、3ボギー「70」でプレー。荒天によりサスペンデッドとなったため、暫定ながら首位と5打差の通算4アンダー15位につけてメジャーの週末に突入する。
狭く絞られたフェアウェイを、多くのバンカーと深いラフが囲むウィスリングストレイツ。「ショットが大事になってくるコース」と理解しながらも、最後までティショットに悩まされるホールが続いた。フェアウェイキープはわずか4ホール。ボギーとした3ホールのうち、8番と最終18番は1Wの1打目を右に曲げたものだ。その中でも、スコアカードには現れないグリーン上の粘りが上位キープを支えた。
「パットも良いとは言えないけど、微妙なパーパットは入っているし、そこは良かった」。距離の短い6番では、1Wでのティショットをグリーン手前のラフに入れながらも、2mのパーパットを決めてパーを死守。ラフを渡り歩いた後半11番(パー5)でも、2.5mを入れてピンチを回避する。一方で、1Wで初めてフェアウェイをとらえた9番では、3mのチャンスからバーディを奪取。本調子から遠い中で、攻守にメリハリを利かせた内容でスコアを作った。
最近は日替わりが続くショットについては、「WGCブリヂストンインビテーショナル」最終日に復調の気配を漂わせながらも、今週は不調の流れに逆戻り。「いい感じになってもすぐ忘れてしまうし、思うように体が動かせないというのもある」と、ジレンマの言葉が自然と口をつく。
「しっかりと練習して、良いイメージが出るようになればまた変わってくると思う」。前週の最終日と同じく、耐えながら、静かにチャージのときを待っている。(ウィスコンシン州シボイガン/塚田達也)