初志貫徹の小田孔明 56ホールで1W使用し45位
オハイオ州のファイヤーストーンCCで行われた「WGCブリヂストンインビテーショナル」に初挑戦した小田孔明は通算5オーバーの45位タイでフィニッシュした。4オーバーの45位タイからスタートした最終日は3バーディ、2ボギー、1ダブルボギーの「71」(パー70)とスコアを落としたが、次週のメジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」への収穫も手にした。
初日、3日目に続く3度目のアンダーパーラウンドを狙った最終日は、前半アウトで1つスコアを落とす苦しいプレー。後半12番(パー3)で奥から4mのバーディパットを沈めたが、直後の13番でグリーン手前から3打目のアプローチをミスし、ダブルボギーを叩いて悔しいオーバーパーに終わった。
初出場での上位進出はならなかったが、小田は初志貫徹で4日間を終えた。パー3を除く56ホールのティショットですべて1Wを握った。
「4日間通じてドライバーを全部打ったのは初めて。結構ドキドキだよ。今までは結構2Iなんかで刻むことも多かった。“もろ刃の剣”で、どっちが良かったのかはわからない。ただ、来週(全米プロ)のコースは難しいし、ドライバーで打てるような勇気が必要だった。思い切って振った方が曲がらんし、飛ぶね、こっちの選手にも(飛距離で)負けていない」
4日間の平均飛距離は304yd。特筆すべき点は、リスク覚悟で1Wショットを繰り返しながら、56ホールのうち31ホールでフェアウェイをキープしたこと。成功率55.36%は出場全選手中6位の数字だった。
次週の舞台はウィスコンシン州のウィストリングストレイツ。小田には前回、当地で行われた2010年大会での出場経験がある。「来週はまた別のコース。バンカーだらけ。風が強いし。ここのゴルフよりも全英オープンみたいなゴルフをしなくちゃいけない」と、今度は1W一辺倒の攻めとはいかない。
「でも、全英オープンにも出て、ここも出たら、何とかなるだろうって思うよね」。難関コースでの戦いを経て、わずかでも自信が備わった。「一週間こっちで体も回るようになった。(全米プロは)『いい結果になる』と思っていないとやってられないよ!こんなに難しいコースばかりなんだから」。再び気持ちを新たにして、大一番に臨む。(オハイオ州アクロン/桂川洋一)