小田孔明は2度目のアンダーパー「深く考えない」
オハイオ州ファイヤーストーンCCで行われている「WGCブリヂストンインビテーショナル」3日目。小田孔明は4バーディ、3ボギーの「69」で回り、通算4オーバーとして順位を前日の56位から45位タイに上げた。
初日6位から2日目に大きく後退して迎えたムービングデー。「絶対にアンダーパーを」と意気込んでスタートした小田は粘り強いラウンドを展開した。出だし1番から右へ、左へとショットを曲げながら3mを沈めてパーセーブ。続く2番(パー5)で2打目をグリーン手前まで運び、バーディを先行させた。
5番(パー3)でグリーン左からチップインバーディ。2連続ボギーのあとの8番では6mを沈めた。「グリーンにも慣れてきた。きょうはしっかりラインに乗せて打つことだけ決めていた」。パッティングの好感触はピンチの連続だった後半に活きる。14番、15番(パー3)、17番といずれも3m前後のパーパットをねじ込んだ。
「めっちゃ粘った、きょうは。よく入れた。ああいうゴルフもしないといけない。テレビで(米ツアーを)見ていると、いい選手はグリーンを外してもグリーン周りからパーを獲る」。パー4、パー5の第1打で1Wを握る積極策は変わらないが、わずかにショットのズレを感じている。「きのうからボールが捕まりすぎている。それでもグリーン周りから必死にパーを獲って行こうと思っていた」
同大会は毎年、国内ツアー「日本ゴルフツアー選手権」、「ブリヂストンオープン」の優勝者に出場権が付与され、スポット参戦する日本人選手の多くが打ちのめされてきたが、小田は毎日、気持ちを新しくしてプレーしている。
「深く考えても仕方ない。憂鬱になる。こんな難しいところで回りよったらね、『ああじゃない、こうじゃない』ってやっていたら、日本に帰ってもそうなってしまう。日本人はこういう試合でボロボロになって、引きずってしまうことが多い。オレはあんまりそういうのはない。難しいのはしょうがないから。本当に気持ちが崩れると、10オーバー以上打ってしまう。それだけはしたくない」
この日伸ばしたスコアは1つだったが、これでアンダーパーを2ラウンドでマークした。「必死っすよ、毎日。苦しいよね…。でもあしたもアンダーパーで回りたい。3日間、アンダーで。少しでも順位を上げたい」。最終ラウンドも真っ白な精神状態で難コースにチャレンジする。(オハイオ州アクロン/桂川洋一)