最終組で感じたファウラーとの差 石川遼、シード権へ正念場
「追われるプレッシャーというより、慣れないプレッシャーがあった」。バージニア州のロバートトレントジョーンズGCで開催中の「クイッケンローンズ・ナショナル」3日目、単独首位から出た石川遼は3バーディ、3ボギーの「71」(パー71)と伸ばせず、通算11アンダーの8位に後退した。
米国の人気者リッキー・ファウラーとの最終組でプレーしたムービングデー。ファウラーへの大声援の中、石川は1番をバーディでスタートした。感じる緊張感を表に出すことはなかったが、「3日目の最終組でリッキーと同じというのは、慣れはゼロ」というプレッシャーが徐々にのしかかってきた。
中盤以降、身体のキレが足りないと感じ始めると、ショットが狙いよりも右に出るようになった。「今日はまったくラインが読めなかった。フックとスライスを間違え、ありえないミスもした」というパッティングの不調もあり、後半にスコアを落とした。
この日「68」でプレーしたファウラーに「ちょっと負けたな、という感じで終わった」という。
「リッキーを見ていると(最終組に)慣れているという感じで、平然とスタートしていく。スコア以上にリッキーとの差のようなものをひしひしと感じた」
「ほとんどのギャラリーがリッキーを応援する中で、スコアを崩したくない気持ちは、リッキーの方が自分より強かったと思う。一生懸命やっているのに、周りからは簡単にやっているように見えるのが、彼のすごいところ。僕は必死さが皆さんに伝わるくらい、隠せずに必死でやっているところが、まだまだかなと思う」
来季のシード権に直結するフェデックスカップランキングは現在、140位(346ポイント)。シード権の確保には125位以内に入る必要があり、がけっぷちの戦いが続く。125位の選手は、現在410ポイント。今大会は優勝で500ポイント、単独5位で110ポイントだ。
首位とは3打差。「優勝できれば、すべて解決できる。届く可能性がある限りは目指したい。アウトでスコアを伸ばして、後続の組にプレッシャーをかけられるようなプレーをしたい」と前を見据えた。