メジャー初制覇へ!松山英樹「昨年より期待は高い」
チェンバーズベイがオープンしてまだ8年。そして、ナショナルオープン初開催のワシントン州。そんな雰囲気も相まって、今年のメジャー第2戦「全米オープン」はどことなく空気が軽い。初のメジャー制覇に挑む松山英樹の雰囲気も、そんなコースを包む空気同様、ここまで至って穏やかだ。
開幕前日の17日(水)はイン9ホールをラウンドした。前週土曜日から、月曜日以外は連日9ホールを回って、計2ラウンドを消化したことになる。「良い成績が出るんだったら、もっとやりたいと思うけど」と松山は言う。「自分はこれが良いかなと思ってやっている」。
今年は連日パーが入れ替わる1番と18番、まったく違うティグラウンドが2つある9番(パー3)以外にも、多くのホールでティグラウンドが前後するなど、コースセッティングの柔軟度が格段に高い。それに加えて、硬くアンジュレーションに富んだグリーンは、直接ピンを狙っても攻略することは難しい。
「18ホールだけど、36ホールくらいやっている感覚がある。グリーンの外の傾斜をうまく利用して載せることも、寄せることもできるけど、間違えると大変なことになる。そこは計算して、注意してやっていかないと」。想像力と決断力、そしてそれを実行する技術力が求められる戦いとなる。
昨年の「全米オープン」は、米ツアー初優勝を飾った「ザ・メモリアルトーナメント」の2週間後に参戦して35位だった。今年は「ザ・メモリアル――」を5位で終えて大会を迎える。それでも、今季も安定して上位に顔を出す松山に、周囲の期待は高まっている。「それは周りの方々が思っていること。自分が思っていることとは全然違う」としながらも、松山は内なる気持ちを打ち明けた。「去年よりも、期待は高いと思います」。いざ、開幕だ!(ワシントン州ユニバーシティプレイス/今岡涼太)