不振かと思ったら…ミケルソンが「マスターズ」前週に好発進
テキサス州で開幕した「シェル ヒューストンオープン」に出場中の144人のうち、次週の「マスターズ」の出場権を持つ選手は34人。今大会をメジャーへの最終調整の場としてもいるエリートプレーヤーたちだ。その代表格がフィル・ミケルソン。初日を7バーディ、1ボギーの「66」でまとめ、6アンダーの4位タイ発進とプレーの充実ぶりをうかがわせた。
春先のテキサス2連戦を経て、オーガスタに乗り込むミケルソン。前週サンアントニオ開催の「バレロテキサスオープン」は30位タイ。「本調子にだいぶ近づいたけれど、残した課題はチッピング、ショートゲームだった」と、今大会までのわずかな練習時間はほぼアプローチ、パッティングに費やしたという。
努力はさっそく結果となって表れた。出だしの10番でいきなりラフからチップインバーディを決め、330ydと短いパー4の12番ではグリーン手前から残り25ydの2打目をピンそば1mに寄せて2つ目。6番で5mのバーディパットがカップに沈むと、ガッツポーズも披露した。
「グリーンも軟らかくて、ボールもきれいに転がる。ロースコアの戦いになるだろう。アグレッシブにピンを狙って、バーディを獲れる。素晴らしい第1ラウンドになった。残り3つも楽しみだ」
2013年にはスポット参戦した「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」で優勝した翌週に「全英オープン」初制覇を遂げるなど、連戦で試合勘を高めて大一番に臨むことが多いレフティ。ヒューストン経由オーガスタ入りのスケジュールは2008年から継続している。
「とても重要な週。残り3日いいプレーを継続できれば、来週に勢いがつく。まずはこの試合に集中すること。今週、いい争いをすることが、来週最高のチャンスを呼び込むんだ」
今季は出場6試合で予選落ちが2回。トップ25に入ったのがわずか2試合、フェデックスカップポイントランキングは135位と振るわないが、このシェル ヒューストンオープンは2011年に優勝した歴代チャンピオンでもある。春本番。4度目のマスターズ制覇へ状態を仕上げていく。(テキサス州ヒューストン/桂川洋一)