初日は昨年と同じイーブン 石川遼「戦えるかもしれない」
勝負は2日目だ。米国男子ツアー「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」が29日(木)、アリゾナ州のTPCスコッツデールで開幕。石川遼は2バーディ、2ボギーの「71」(パー71)で回り、イーブンパーの暫定65位でスタートした。
最低限のスコアメークはした。「コースが改造されて印象もだいぶ変わったが、前のような苦手に思う感じはなかった。ショットがマシになってきたので。大きなトラブルもなかった」。過去2年連続で予選落ちを喫した苦手トーナメント克服への期待を口にした。
分厚い雲の下、黄色とエメラルドグリーンのウエアで周囲の目をひきつけた初日。スコアカード上の動きは静かだった。5番で4mを沈めてバーディを先行させた前半はその後、7番(パー3)で3パットボギー。14番でグリーン手前からアプローチミスの後に、ウェッジでチップインパーをセーブした直後「15番(パー5)でスイング修正できた。重心を下げること、横ブレさせないことを意識した」と、バンカーからの2打目をピン奥1.5mにつけてバーディを奪った。
17番でこの日2つ目の3パットボギーをたたき、このコースで自身初のアンダーパーを逃したが「きょうやっていることを続けて、ショットの精度が高くなれば、戦えるかもしれないと思えた」と、前週からの進歩を感じ取った。
昨年は初日に同じ「71」で、2日目に「78」をたたいてコースを去った。あすも中盤までの出来次第で、決勝ラウンド進出は“綱渡り”を強いられる可能性も高い。
キーポイントになるのが、チャンスを作るためのアイアンの距離感。硬く引き締まったグリーンは、トッププロのスピンでもファーストバウンドを大きく跳ね返す。キャリーのボールについても「練習していた日本よりもよく飛ぶ。1番手まではいかないが、半番手は違う」と感じている。
30日(金)は雨予報が出ているが「でもグリーンは硬いまま。ボールがより跳ねたり、滑ったりすることもあるはず」と、必ずしも「止まる」わけではないとの見立て。「朝からボールの跳ね方に注意したい。5、6mのバーディチャンスが3、4mになれば景色も変わる」。第1組でのスタートで、対応能力が大いに問われる。(アリゾナ州スコッツデール/桂川洋一)