石川遼 中断中に体調不良「脱水症状っぽい」
マレーシアのクアラルンプールG&CCで開催中の米国男子ツアー「CIMBクラシック」3日目。4アンダーの18位タイから出た石川遼は3バーディ、2ボギー、1ダブルボギーの「73」とスコアを落とし、通算3アンダー29位タイに後退。終盤は、高い湿度による体調不良に悩まされた。
前半はショットで作ったチャンスを決めきれないまま、11番(パー3)でティショットを池に入れて痛恨のダブルボギー、続く12番でもボギーを叩く苦しい展開。異変を感じたのはその後、3日連続で発生した雷雨による中断の最中だった。午後1時半前、14番のティショットのあと、引き返したクラブハウスで椅子に腰かけていた石川。「13番までは大丈夫だったんですけど、中断で休んだときに途中から体がけいれん、震え出した」
約2時間半の休憩時間も気が気でない。再開後は14番で3mを沈め、17番では第2打をピンそば1.5mに絡めて2バーディを決めて巻き返したが、ホールアウト直後は平静を装いながらも、小刻みに息を吐いていた。
「脱水症状っぽい感じ。水曜日くらいから熱中症のような症状があって、気をつけなきゃいけないと水分、エネルギーを補給していた」という。開幕前日、午後のプロアマ戦直前には首に冷えたペットボトルを当てて、練習グリーンの脇に座り込むシーンがあった。
この日、症状が出た後、実際にはスコアを伸ばす結果となったが「14番以降はショット、パットに影響を及ぼすことはなかった。ただ、フィーリングが出ない感じはありました。落ち着かない、体重の位置がフラフラしていたところもある」と話した。
肌を焼く強い日差しには米国で慣れていても、体中をジットリ包み込むような熱波は東南アジア特有のもの。湿度は連日90パーセント台だ。「去年のタイ選手権(12月)のときも、最終日の朝に熱を出したんです。体力が不足している」。9ストロークと広がったトップとの差とは別の課題が身に染みた。(マレーシア・クアラルンプール/桂川洋一)