2014年 ザ・バークレイズ

石川遼 プレーオフ第3戦出場へ前進「悪い結果ではない」

2014/08/25 08:23
石川遼は通算6アンダーの19位。プレーオフ第3戦出場へ前進した

ニュージャージー州のリッジウッドCCで開催された米国男子ツアーのフェデックスカッププレーオフ第1戦「ザ・バークレイズ」最終日。5アンダーの16位タイから出た石川遼は3バーディ、2ボギーの「70」(パー71)で回り、通算6アンダーの19位タイでフィニッシュ。フェデックスカップポイントランキングで75位から56位に浮上し、プレーオフ第3戦出場へ大きく前進した。

トップと4打差で迎えた日曜日は、フェアウェイから残り136ヤードの第2打をピンそば2メートル強につけた前半4番から2連続バーディが先行。今週に入り1インチ短くした新シャフトを入れたドライバーショットが、ようやく安定の兆しを見せ、ビッグスコアを期待できる準備を整えた。

ところが続く6番でグリーン奥からのアプローチに失敗して最初のボギーを叩き、折り返しまでパーを並べると、作戦を変更。「最初にボギーを打って、なかなかバーディが来ない段階で優勝争いはないと思って、いまは無理をするべきでないと思った」。

積算ポイントの下位選手が脱落していく全4戦のプレーオフ。石川はランキング上位100人が進出する次週の第2戦「ドイツバンク選手権」の出場権までは確保していたが、70選手が進む第3戦「BMW選手権」以降の出場可否はポイント次第。「上を目指していきたいが、ガムシャラにやってスコアを落とせない状況」と、11番で8メートルを沈めてバーディとした後も、安全策を心掛けた。

終盤17番(パー5)は2打目でフェアウェイを捕らえ、残りは119ヤード。得意のウェッジの距離だったが「あれがトップと1打差だったら、(狙いは)ピン一直線になりますけど、それでは6(ダブルボギー)の可能性も出てくる。僕のいまの順位では一番避けたいこと」と、グリーン左に切られたピンに対し、右4メートルのバーディパットのポジションをキープ。結局パーに終わったが、狙い通りスコアを落とさずフィニッシュした。

「内容的には非常に良かった。順位を落とせない中で、どう自分のゴルフをシフトしていくかが難しかったけれど、悪い結果ではなかった」

シード権取りに苦心した昨シーズンに磨いた状況判断、セーフティな攻め方は、このサバイバルゲームでも奏功している。プレーオフの最大の目標は「マスターズ」などメジャー行きのチケットが付与される最終戦、30人出場の「ザ・ツアー選手権byコカ・コーラ」進出。まずは次週の第2戦で「死にもの狂いで予選を突破する」(ニュージャージー州パラマス/桂川洋一)

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