2014年 ウィンダム選手権

トップと3打差発進も 今田竜二は“奇跡”演出に慎重

2014/08/15 08:27
今季最高の9位発進にも今田は沈着冷静だ

米国男子ツアー「ウィンダム選手権」が14日(木)、ノースカロライナ州のセッジフィールドCCで開幕。シード復帰が期待される今田竜二が5バーディ、1ボギーの今季ベストスコア「66」(パー70)をマークし、首位と3打差の4アンダー9位タイで滑り出した。

まだ人もまばらな午前7時過ぎ、1番スタートの2組目で登場した今田は、出だし1番、3番(パー3)と3メートルのバーディチャンスをものにしてリズムを作った。5番(パー5)で3つ目を奪い、トーナメント全体を引っ張る存在に。

「いいスタートが切れたのでそのスタートのまま、リラックスした気持ちでやれてよかった。最初に入ってくれるとやっぱり気持ちがいい」。近年、バミューダ芝に張り替えられた芽の強いグリーンに対し、とりわけ下りのラインを丁寧に処理し続け、後半インでは2つのパー3でバーディを奪うなど、ショットも充実した内容だった。

シードを喪失してから2シーズン目。レギュラーシーズン最終戦の今大会で優勝しない限り、来季フルシードへの復帰はない。それどころか、現在のフェデックスカップポイントランキングは195位で、今週を終えて200位以内をキープできなければ、8月末から始まる全4試合の“入れ替え戦”ウェブドットコムツアーファイナルズ進出の望みも絶たれる。

それゆえ今週、2008年「AT&Tクラシック」以来のツアー2勝目となれば奇跡的なカムバックに直結するが、米国で揉まれてきた今田だからこそ、ここ数年の苦しみが根深いからこそ、そう安直には考えられない。「シード復帰?それは無いでしょう。優勝しなきゃいけないから。(優勝)したらしたで考える。それはすごく先のこと。まずは明日良いゴルフをすることです」。

崖っぷちに再び立たされた状況で、見せる意地。「やっぱりPGAツアーで初日と言えど、いいゴルフが出来たのは自信にもなる。でもそれが1日ではさびしい。4日間続けられると確信につなげられるのではないかと思う」。白い歯を輝かせるのは、まだ先だ。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/桂川洋一)

2014年 ウィンダム選手権