2014年 全米プロゴルフ選手権

タイガー・ウッズは5度目の全米プロ制覇へ不安だらけ

2014/08/07 09:42
ウッズが練習ラウンドに姿を見せ、ギャラリーは長蛇の列 (Jeff Gross/Getty Images)

第96回目「全米プロゴルフ選手権」がケンタッキー州のバルハラGCで開催されるのは1996年、2000年に続いて3回目。2000年大会ではタイガー・ウッズが通算18アンダーとスコアを伸ばした後、3ホールのプレーオフでジュニア時代の先輩、ボブ・メイを下し大会連覇を果たした。

2000年大会は7167ヤード、パー72設定だったが、今年は7458ヤードと291ヤード距離が伸びた。そして前回パー5設定だった2番ホールがパー4となり、全体のパーは71に変更、パーに対して難しい設定となっている。

タイガーは1996年秋のプロ転向後、1997年から16回出場(2008年は膝の故障で不参加)し、1999年、2000年、2006年、2007年と4回優勝して「ワナメーカー・トロフィー」を掲げた。

しかし今年は3月末に受けた腰椎間板切除手術とリハビリの影響で本来のゴルフをまだ取り戻せていない。メジャー競技「マスターズ」と「全米オープン」は欠場。 自らがホストを務めるツアー競技「クイッケンローンズ・ナショナル」で約4ヶ月ぶりの復帰を果たすものの、「74-75」通算7オーバーとカットラインに4打届かず予選落ちした。

復帰2戦目となった全英オープンは初日こそ「69」の9位とまずまずのスタートだったが、以降は大叩きのホールが重なり、最終的には 4日間で通算6オーバー。69位は過去タイガーがプロ転向後、予選通過したメジャー競技の中でワースト記録だった。

そして前週の「WGCブリヂストンインビテーショナル」では最終日の2番ホールで、バンカー付近のスタンスが取りにくい場所からのショットで背中を痛め 9番ホールのティショットを打った後に棄権した。

開幕前日に9ホールをラウンドしたウッズ。回復具合が未知数の中、明日のティオフを迎える

今週は予定されていた火曜午前9時30分からの公式記者会見をキャンセル。また、通常は火曜午後5時の競技登録締め切りを、初日スタート時点まで延長してもらうよう大会委員会に特別依頼するといった報道もあり、今大会の出場が危ぶまれていた。

帯同キャディのジョー・ラカバ氏が月曜から1人でコース下調べを続ける中、タイガーがコースに現れたのは水曜の正午過ぎ。午後2時からスティーブ・ストリッカーと前半9ホールの練習ラウンドをこなした。

前週背中の痛みを伴う筋肉けいれんで棄権をした件に関しては「治療を受けて現時点では痛みはない」。 昨日フロリダの自宅でフルスイングの練習をして問題ないことを確認し、今週参戦することを決めたとし、「もちろん優勝を狙うつもりだ」と締めくくった。後半はプレーをせずに歩いてコースを確認していた。

前週の「WGCブリヂストンインビテーショナル」では、全英で使っていたドライバーから昨年使っていた旧モデルに変更した。現在はトレーニング不足のため、少し軽めのシャフトを使うことで速く振れるようにするのが理由だという。(解説/アンディー和田)

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