石川遼 テーマは“必死”と“挑戦”
今年で6年連続6回目の「全米プロゴルフ選手権」出場となる石川遼は、開幕前日の6日(水)にイン9ホールをラウンド。月曜日から計2ラウンドをこなしたほか、この日も練習に約8時間を費やし、「非常に良い練習ができた感覚がある」と、朝から夕方までクラブを振り続けた3日間の調整を締めくくった。
「今日が一番、明日に向けての練習になってくる。明日から回る試合の状況だったり、ホールをイメージして練習した」と、ドライビングレンジでも常に頭に描かれていたのはバルハラGCのホールレイアウト。徐々に実戦モードにシフトしながら、この日も黙々とスイング、パットを続けた。
過去に多くの海外メジャーで経験を積んできた石川だが、今大会の開幕を直前に控え、特に繰り返した言葉がある。“必死”と“挑戦”だ。
「挑戦していくことで自分の技量が初めて分かると思う。本当に必死に、必死にという感じで、1打1打に最善の結果を求めていきたい」。
その心境について、石川は次のように説明した。「今回の全米プロに関しては、1ヶ月くらい前からしっかり自分でテーマを決めて、ドライバーからパッティングまで練習を積み重ねてきた。練習してきたことができるかどうか、というところの挑戦だと思っている」。
どれだけ練習を積んでも、試合で発揮できなければ意味はない。「忘れられない」と振り返るのは、先月の北海道合宿中に出場して優勝を飾った国内ツアー「セガサミーカップ」。「72ホール目のティショット。“ここだ”というところでティショットを右に曲げてしまい、本当に悔しかったし、まだまだだなと思った」。心から優勝の喜びに浸ることは、難しかったという。
世界トップレベルの1打を追い求めて、体をいじめ抜いてきたこの1ヶ月。「今週は挑戦して攻めていきたい」。海外メジャーの舞台は、その成果、そして今の自分のポジションを知る格好の舞台だ。(ケンタッキー州ルイビル/塚田達也)