“夏合宿”の効果に石川遼が(^^) 猛暑も「涼しく感じる」
松山英樹、石川遼、小田孔明、谷原秀人の日本勢4人が出場する「全米プロゴルフ選手権」は7日(木)、米国ケンタッキー州のバルハラGCで開幕する。先陣を切って昨日から会場入りしていた石川が4日(月)、コースで初めての練習ラウンドを行った。
石川は日本時間30日に渡米し、拠点を置くフロリダ州ベイヒルでの調整を経てコース入り。昨日は昼過ぎの到着だったためラウンドは控え、軽い調整で済ませていた。いよいよ実戦モード突入だ。
午前10時前にコースに入って練習場で3時間30分ほど汗を流し、暑さもピークを迎えた午後1時30分からアウト9ホールをラウンド。その後はわずか10分ほどの休憩を挟んで再び練習場に足を運び、さらに2時間ほどを練習に費やし、全てを終えたのは18時すぎだった。
気温30度を超える日差しの中で8時間を超えるハードメニュー。しかし、疲れの色はなく、「体調が良いし、体力もついた感じなので、自分がしたいだけ練習ができる」と表情には充実感が満ちている。
全英オープンを挟んで一時帰国していたこの1ヶ月間は、打ち込みやラウンドを中心とした“夏合宿”期間に充てた。ベイヒルでも連日、3~4時間の打ち込みを行ってきたという。季節柄、例年のように猛暑に見舞われる今大会において「涼しく感じたし、(練習が)いくらでもできる」という感覚も、体力アップの賜物だろう。
そんな練習時間の増加は、同時にショットの好転も生んでいる。「たくさん練習できて、なかなか安定していなかったドライバーの感触が良くなっているし、今日も良かった」と、初ラウンドのメジャーコースを相手にしても上々の手応え。スピン量が低下気味だったドライバーのロフトを1度上げた(9.8度→10.8度)ことも、「全英オープン」でドロップ気味のボールが出ていた石川にとってはプラス材料だ。
「グリーンに簡単に乗せられるラフでもないし、ティショットが曲がっている時点でチャンスはもらえない。ショット力の全般が試される」と警戒する舞台は、同時に、ショット上達の成果を試す格好の舞台でもある。
「成果が出るのは2、3ヶ月後だと思う」と先を見据えてスタートした夏合宿。その効果は、自身の予想以上に早く現れ始めている様子。メジャーの先には、シーズン最後を彩るプレーオフシリーズも控えている。「自分にとって大事な試合が続く」という決意を胸に、開幕まで残り2日間も気の済むまでクラブを振り続ける。(ケンタッキー州ルイビル/塚田達也)