2014年 全米プロゴルフ選手権

来季を見据えた“休戦”終了 石川遼が「全米プロ」へ渡米

2014/07/30 17:27
渡米を前に表情を引き締める石川遼

来週8月7日に開幕する今季のメジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」を前に、石川遼が30日、成田空港から渡米した。搭乗前の記者会見では「優勝スコアは10アンダーいくかいかないか、だと思う。順位ではなく、スコアで自分の目標を作って臨みたい」と抱負を語った。

急きょ出場が決まった2週前の「全英オープン」では予選落ちし、帰国していた石川。日本では、朝の2時間の練習の後、コースをラウンドし、また2~3時間練習する日々を繰り返したという。「アイアンはクラブを縦に使えるようになってスイングプレーンが安定し、ここ数カ月手応えを感じている。ただ、46インチのドライバーでそれができない。ドライバーで点、ピンポイントを狙っていける精度をつけないと」と、ドライバーを中心に1日当たりの打ち込みを「100~200球」上乗せして調整してきた。

米到着後は、拠点とするフロリダ州ベイヒルで調整に入る。「昨シーズンから、ああでもないこうでもないとスイングの練習をしている場所。いつも通りのルーティンで練習できる。そこに一回戻って、アメリカはアメリカということでスイッチを入れ替えたい」と話した。

ビッグゲームが目白押しの米ツアー終盤戦がいよいよスタートする。石川は、全米プロゴルフ選手権と翌週のウィンダム選手権が、最後のプレーオフシリーズに向けて大事な試合になると指摘。「まずは(プレーオフに出られるフェデックスカップポイント)125位までにしっかり入り、プレーオフ1、2戦で順位を上げていきたい」と意気込む。

見据えるのは、すでにシード権を確実にした来季米ツアーでの戦いだ。米ツアーを一時“休戦”し、帰国して合宿で練習を重ねたのも「成果が出るのは3カ月後」と、10月にはスタートする来季に照準を合わせた選択だと明かした。「スタートダッシュとまでは言わないが、開幕直後はできるだけ多くの試合に出たい」。

「メジャーで課題を見つけて、また次の年に向け取り組む。心技体3つそろった形でトーナメントを戦っていけそうだと思うので、アメリカからいいニュースを届けたい」と表情を引き締めた。(千葉県成田市/片川望)

2014年 全米プロゴルフ選手権