64歳ワトソンは37回目の全英を「68」でフィニッシュ
2014/07/21 08:14
ロイヤルリバプールの18番ホールを堂々と歩くトム・ワトソンに、雷鳴のような大歓声が上がった。
巨大な観客席に座ったファンは、過去5度「全英オープン」を制している64歳へのリスペクトを示しただけではなかった。その大歓声は、彼が打とうとしていたイーグルパットにも向けられた。ワトソンは最終ラウンドを「68」で終え、37回目の「全英オープン」を通算1オーバーでフィニッシュ。既に「ライダーカップ」出場が決まっているジェイソン・ダフナーと並び51位タイ、そして同じく出場が確定しているマット・クーチャー、バッバ・ワトソン(予選落ち)をも上回った。
加えてキャプテン推薦候補最有力とされるタイガー・ウッズより7打少ないスコアで最終日を終え、今シーズンの「全米オープン」覇者マーティン・カイマーより上位という結果を残した。
最終ホールで2パットを要しバーディを記録したワトソンは、「良い1日だった。楽しんだよ」と、満足気な表情でコメント。
ワトソンが次に出場するのは、ウェールズのロイヤルポースコールで開催される「全英シニアオープン」。50歳以上が出場する同大会でワトソンは既に3勝をあげるなど相性も抜群だ。そして今のワトソンのプレーを見る限り、円熟期を迎えているように見える。
「私はコースのコンディションついてはわからないが、今日のようにバーディで終われると気分が良いし、次の大会を良い形で迎えられる」。これぞ真骨頂とでも言うべきか、経験豊富なベテランはゴルフを楽しむ秘訣も教えてくれた。
「難しく考えず、楽にプレーした方が良い。責任や負担も感じる必要はない。あるがままに。出来るのならエンジンを回したままにする。痛いところが少ない状態で毎朝起きて、そこから始めれば良いんだ」。