9度目の全米オープン 谷口徹「いつが最後か…」
2014/06/12 09:20
海外メジャーの今季第2戦「全米オープン」開幕前日の11日(水)、日本地区最終予選を突破して出場する谷口徹は、松山英樹と練習ラウンドを行って調整を終えた。
前週の国内ツアー「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」を戦っていた時から松山とのプレーを熱望していた谷口。「若いエキスをもらおうと思う」と勇んで米ツアー制覇を遂げた22歳との時間を楽しんだ。
ドライバーの飛距離で数十ヤードの差を付けられるシーンも目立ったが、松山の強さを再確認したのは、その頑固なプレースタイル。「彼は刻む時には徹底的に刻むといったことが、日本でもちゃんとできていた選手。(状況ごとに)確率の高いものから選んでゴルフをしていた。ただ1年目から、あれだけできるのがスゴイ。アメリカ人でも最初は苦労するって言うのに…」と舌を巻いた。
そして見つめる自分の歩み。「自分はちっとも慣れんなあ…」。全米オープンは今年で9度目の出場だが、予選通過は2010年の1度だけだ。
胸の内には「いつが最後のメジャーになるか分からない」という思いがある。でも一方で「ペブルビーチでやる時には出たいなあ」と闘志は不屈。次にペブルビーチGLで全米オープンが開催されるのは2019年。その時、谷口は51歳だが「距離が短いから」と笑う。
この日のラウンド後、パッティンググリーンで松山と再び顔を合わせた際、「自分の中で、どう考えているかという話をした」という。「(パターは)入ったもんが一番偉い。良いスイングをしていても、ダメなショットだったら意味が無い。ゴルフって、そうでしょう?人それぞれのやり方がある」。メジャーの壁に何度も跳ね返されても、ずっとそうやってきた。今年もまた、泥臭くプライドを見せる。(ノースカロライナ州パインハースト/桂川洋一)