2014年 RBCヘリテージ

自在の軌道で3日連続の60台 石川遼「来週につながる」

2014/04/21 08:17
この日も2つスコアを伸ばし、石川遼は18位で大会を終えた

サウスカロライナ州にあるハーバータウンGLで行われた米国男子ツアー「RBCヘリテージ」の最終日、石川遼は4バーディ2ボギーの「69」とスコアを伸ばし、通算3アンダーの18位タイでフィニッシュ。初日の124位から大きく巻き返して4日間の戦いを終えた。

“タラレバ”は言っても仕方ない。だが、初日の「77」を除けば、残り3日間は「68」「67」「69」の9アンダー。優勝したマット・クーチャーの11アンダーには及ばなかったが、十分に優勝争いに絡めるスコアだった。

最終日は11番、12番と6メートルほどのバーディパットを立て続けに沈めるなど、ミドルパットが復調した。ティショットは上空の風を避けるように低く打ち続け、最終18番では右サイドのラフから残り190ヤードを4Iでピンそば3メートルへとつけガッツポーズも飛び出した。

「真正面からのアゲンストで左はハザード。4Iで低いドローを打ちつつ、手前のバンカーを越えないといけないし、高い球だと吹き上がってしまう。自分の理想の球が打てた」。

だからこそ、決めたかったバーディパット。直前の17番でも5メートルのチャンスにつけていただけに「最後はどちらか入れたかった」と悔しがった。

ショットに関しては、「良い状態を90とか100だとしたら、今週は0から50の間だけで4日間をやった感じ」。だが、そんな状態でも致命傷にならないのが、今の石川だ。「ここまで上がって来られたので、来週につながると思う」と力強い。

「あえて、持ち球を作らない」と石川は言う。「コースが求めている球を打っていく。このホールをこういう構造にしたのには何か理由があるはずだと考えて、ゴルフをやっていくのが楽しい瞬間。ナゾナゾじゃないけれど」。球の軌道の高低左右を自在に駆使して、難コースを攻略できるのが、今の強みだ。

次週から日本に帰国して「つるやオープン」「中日クラウンズ」に出場する。「コースに立って自分がどう変わっているのか気付けると思うので、その気付きが楽しみです」と話した。2年ぶりとなる両大会で、一回り成長した雄姿が見られるはずだ。(サウスカロライナ州ハーバータウン/今岡涼太)

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