2014年 WGCキャデラック選手権

前週棄権のウッズ 改造後のコースを“ウォーキング”でチェック

2014/03/06 08:11
ウッズは開幕前日はコースを歩いてチェック。スイングしたのはショートゲームだけだった。

フロリダ州のトランプナショナルドラールで開催される「WGCキャデラック選手権」開幕前日の5日(水)、連覇で8度目の大会優勝を狙うタイガー・ウッズが公式会見に出席した。前週の「ザ・ホンダクラシック」の最終日に腰痛を訴えて途中棄権したウッズは、“ぶっつけ本番”で改造後のコースと戦う。

最終日の13番ホールを終えた時点で急遽ラウンドをキャンセルしていたウッズ。その後は毎日治療を施してきた。「感触は良くなってきた。まずは(炎症などを)落ち着かせて、ケアをずっとしていた」。ここ数日で打ったショットは60ヤードが最長。今週、コースに姿を見せたのはこの日が初めてだった。

かつてはTPCブルーモンスターatドラール等の名称で親しまれていた同コースは、不動産王ドナルド・トランプ氏のリゾート買収により、リニューアル。2016年のリオデジャネイロ五輪のコース作りにも携わっている設計家ギル・ハンス氏に白羽の矢を立て、2億ドルを投じて改造と修復を行った。池が絡むホールが大幅に増えて全体の3分の2。ウッズはこの日、午後にコースに出たが、手にしていたのはウェッジとパターだけ。キャディのジョー・ラカバとともに歩いて18ホールをチェックするにとどめた。

昨年12月に38歳になった。「残念なことにここ何年かは膝を故障して、手術もした。膝、手首、肘にもけがをした。今は腰と首だ。でもそういうものだ。自然の成り行きだよ」とウッズ。「年を取っていることが分かる。昔みたいに体が早く回復しない。僕の子供たちが走り回っているのを見ると、もう一度ああやってできたらなあって思うこともある」。

腰痛は比較的新しい故障個所。「今まではインパクトのあとに痛むものばかりだった。だからボールは飛ばせたから仕事になった。けれど腰痛はまた違うケースだ」と不安をのぞかせる。

だがこうも言った。「勝つための意思はまったく変わらない」。

今週は、現在世界ランク2位のアダム・スコット(オーストラリア)が優勝し、ウッズが上位フィニッシュを逃すと、ランキングの1位、2位がひっくり返る可能性がある。スコットも「もちろん素晴らしいモチベーションになっている」と鼻息は荒い。

しかしウッズは「僕はここ2年で8勝してきた。簡単なことじゃなかった。特に50位以下になってから、トップに戻れたことは誇りに思っている」と振り返る。「ここにいる沢山の皆さんは、僕は(1位に)戻って来られないって書いたけれど、戻ってきただろう?(笑)」。傷だらけになっても、王者の自信は揺るがない。(フロリダ州ドラール/桂川洋一)

2014年 WGCキャデラック選手権