2013年 ISPSハンダ W杯ゴルフ

ホールインワンのち「11打」 谷原の同伴競技者が…

2013/11/23 18:20
3番でホールインワン!谷原とハイタッチするマンリー

オーストラリアのロイヤルメルボルンGCで開催中の「ISPSハンダワールドカップ」3日目。谷原秀人と同組でプレーしたスチュワート・マンリー(ウェールズ)が、ホールインワンの直後に1ホール「11」打を叩く“珍事”があった。

3番(パー3)、オナーの谷原が第1打をグリーン左サイドに乗せた直後、マンリーのショットは、ピン手前から3バウンドしてカップへ消えた。狂喜乱舞の雄叫びと、大歓声に包まれながらガッツポーズを繰り返す。グリーンへと向かう直前、ティグラウンド後方にあるシルバーのメルセデス・ベンツ(約1300万円相当)へと駆け寄り「やった!もらった!」と手をやって、大喜びした。

4番のティショットを右の林へ。ここからあなたは10打叩きます…

好事魔多し。悲劇が右ドックレッグの4番パー4から始まった。

ティショットを右に曲げ、2打目は木の後ろからフェアウェイにレイアップ。すると3打目を大ダフリしてバンカーに突っ込んだ。4打目は“ホームラン”でグリーン奥の崖上へ。強烈な下り傾斜のグリーンは5打目を下のフェアウェイまで転がし、打ち上げのアプローチとなった6打目、7打目でもグリーンから手前に転がり落ちてペナルティ無しの8オン。そして最後は3パットを叩き、スコアカードで「1」の隣に「11」と記すことになった。

「最高と最悪。こんなことは今までコースで経験したことが無い。(4番では)キャディに『今、何打目だ?』って聞いちゃったよ…頭の中がこんがらがっていて…」。

そしてもう一つの災難は、ゲットしたと思っていたベンツは、最終日にホールインワンを達成した選手のみに贈られる賞品だったこと。谷原も「もうかわいそうで、かわいそうで…。それで気落ちして11叩いたわけじゃないんだろうけど…」と自分のことのように悲しげな顔を浮かべた。

だが、この34歳は伊達ではなかった。その後2バーディ、1イーグル(1ボギー)を決めて、15番までにはこの日のトータルイーブンパーに戻した。最終ホールではセカンドショットを左サイドの電光掲示板にぶつけ、ボギーフィニッシュとなったが結局「72」。最終日を前に通算2アンダーの8位タイに付けている。

「周りはすごく騒がしくなるだろうけど、11を叩いた後の自分のプレーは誇りに思うよ。強靭なメンタルを持っているだろう?」。十分すぎる話題に包まれたムービングデーの18ホールだった。(オーストラリア・メルボルン/桂川洋一)

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