藤田寛之と川村昌弘、同組で浮上に成功
中国・上海にあるシェーシャンGCで行われている世界ゴルフ選手権シリーズ「WGC HSBCチャンピオンズ」の3日目は、通算1オーバーで並んだ藤田寛之と川村昌弘が同組となり、ジョナス・ブリクストを加えた3サムでのラウンド。ストレスのないペアリングで、共にスコアを伸ばすことに成功した。
この日、7バーディ3ボギーの「68」をマークして、通算3アンダーの33位タイまで浮上を果たした藤田は、「バーディは獲れているので、ショットは最悪からは盛り返している」と、7バーディに手応え。昨日はホールアウト後に遅くまで打ち込み、今朝はいつもより30分早く来て、朝から2カゴを空にした練習も無駄ではなかったようだ。
「イメージを固めてから行ってみようと思った」と藤田は言う。中盤に3ボギーと怪しくなりかけたが、折り返した3番から5バーディを奪って締めくくり、「朝の練習が生きているかもしれないですね」と頬を緩めた。
「今の自分のゴルフだと、60台が目標になってくる」と、最終日に向けても藤田の目指すところは変わらない。「スコアだけじゃなく内容。本番で試して裏付けをとっていく」と、自身のスイングを取り戻すために、実戦で感覚を研ぎ澄ましていく。
今年のメジャー大会は4試合すべてで予選通過が叶わなかった藤田。「こういう舞台でやると叩きのめされるけど、それが自分を強くしている。今日くらいのスコアなら、そういう(前向きな)気持ちもちょっと出てくる。(明日は)そういうことをやりたいですね」と、残りシーズンへ向けて、最後の18ホールを活力にしたいところだ。
一方の川村は、5バーディ3ボギーの「70」で、通算1アンダーまで盛り返したが、「よく我慢したとも思うし、もっと伸ばせたとも思う」と不完全燃焼。「悪くないけど、もう少しいきたかった」と、微妙な本音をのぞかせた。
10番からスタートしたこの日、12番(パー3)で2メートル、13番で1メートルと立て続けにショットを絡めてバーディを奪い、14番(パー5)では2打目でグリーンそばまで持ってきてイーグル逃しのバーディ奪取。だが、288ヤードと距離の短い16番(パー4)では、ティショットをアイアンでフェアウェイに置くも、2打目を奧のラフにこぼして、3打目のロブショットもグリーンに届かずボギーとするなど、ミスがボギーに繋がった。
4日間で1度はビックスコアを出したいという川村だが、明日の午前中は雨がぱらつく予報もある。「今日みたいな天気なら伸ばしていきたい。雨なら雨で方向性を変えて(耐えながら)上がっていけるゴルフをやりたい」と、最終日を見据えていた。(中国・上海/今岡涼太)