家族愛たっぷり 早朝入りのP.ミケルソンが暫定2位発進
海外メジャーの今季第2戦「全米オープン」が13日(木)、ペンシルベニア州のメリオンGCで開幕。フィル・ミケルソンはなんとも珍しいスケジュールを経て大会初日を迎えた。
多くの選手が神経をすり減らし、最終チェックを行う開幕前日。ビッグレフティはコースに姿を見せなかった。カリフォルニア州サンディエゴの自宅から向かった先は、今月21日に14歳になる長女アマンダさんの学校の卒業式。その愛娘は「全米オープンなんだから!」と、父に現地での練習を勧めたというが、「娘がスピーチをするんだ。僕はここにいたい」と予定されていた公式会見も欠席した。
ミケルソンは前週「フェデックス セントジュード クラシック」に出場し2位フィニッシュ。実はその週の月曜、火曜にメリオンを訪れ、練習ラウンドを行っている。それでも、プライベートジェットでサンディエゴを深夜に発ち、フィラデルフィアの空港に着いたのはこの日午前3時30分。機内で2時間眠ったのみでコースには5時半過ぎに入り、午前7時11分のティオフに備えた。
しかし眠い目をこすりながらスタートホールでバーディを奪うと、約3時間半の中断後にさらにスコアを伸ばし、4バーディ、1ボギーの「67」(パー70)でフィニッシュ。「1週間半前にもプレーしたんだ。このコースでどうプレーすればいいかは分かっているつもり。直前に練習する時間は、必要ないと感じていたんだ」。未消化ホールを残しているルーク・ドナルド(イングランド)が暫定首位に立ったが、ホールアウトした選手の中ではベストスコアをマークした。
それでも油断はない。「全体的にソフトなコンディションだった。今日は本当にプレーしやすかったんだ。メリオンはもっと難しい」。過去に2位が5度あるが、なかなか届かないこのメジャータイトル。父の日に最終日を迎える今大会。家族愛にあふれたストーリーができあがるのだろうか。(ペンシルベニア州アードモア/桂川洋一)