2013年 マスターズ

藤田寛之「85」の大叩き 最下位で予選落ち

2013/04/13 11:00
「85」の大叩きで最下位に沈んだ藤田寛之。やはり試合勘の欠場の影響は小さくなかった(David Cannon/Getty Images)

ジョージア州オーガスタナショナルGCで開催中のメジャー今季初戦「マスターズ」2日目。藤田寛之は全選手中ワーストの「85」と大きく崩れ、ベン・クレンショーと並び通算20オーバーの最下位、92位タイで予選落ちした。

初日7オーバーの87位タイと大きく出遅れて迎えた第2ラウンド。冷たい雨が降りしきる午前中のスタートから、苦しいプレーを強いられた。1番で第2打をグリーン左に外し、打ち上げのアプローチをパターで転がしたが上りきらず、結局4オン2パットのダブルボギー。さらに2番(パー5)もボギーとし、反撃ムードは早々にそがれてしまった。

その後もショットの不振からは脱却できず、スコアは崩壊。「ショットが良くても難しいのに、乱れてくるとさらに厳しくなる」。13番(パー5)では第1打を左に曲げてロストボールとし、4打目でグリーン右手前のクリークへ入れて5オン2パット。しかしこの水の無いクリークからのショットの際、ハザード内でクラブを杖代わりについてしまい、2罰打を加えて「9打」。アウト「41」、イン「44」と残酷なスコアでホールアウトした。

2年ぶりに帰ってきた世界最高峰のトーナメント。しかしその舞台で「踊らされていた」と、やはり1月の疲労骨折からの回復による試合勘の欠如が大きく響いた。「コースへの対応力は前回よりもあったと思う。ピンに対してどう攻めればいいかは分かっていた。でもそこにボールを運べないもどかしさがあった」と口惜しさが充満する。

だが、それゆえにオーガスタへの思いはまた強くなった。「簡単に『行きます』と言えるところじゃない」としながらも、「また来たいなという気持ちがありますよね」。屈辱のラウンド直後にも、真摯に報道陣に対応する姿はいつもと変わらなかった。

近日中に帰国し、次週の国内ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」に出場する。「残念な結果から自分が何を汲み取れるか。それによって成長できる。いつも以上にお土産は多い」とかみしめるように話し、コースを去った。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)

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