日本人選手情報/全米プロ2日目
■ 丸山茂樹
午前8時50分に10番からスタートした丸山茂樹はバーディ発進。13番パー5ではティショットを大きく左に曲げたが、5Wで打った第2打は見事に木々を越え、フェアウェイへ。第3打をピタリとピン2メートルにつけ、バーディ。その後、スコアは一進一退を繰り返したが、折り返し後、7番で第2打をグリーン左のバンカーへ入れ、目玉に。「ボールはほとんど見えなかった」という最悪のライで、ダブルボギー。この時点で通算8オーバーとなり、予選通過が危ぶまれたが、続く8番でグリーンの25メートル手前からチップインバーディ。今日2オーバー72、通算7オーバー49位で予選を通過した。
「8番のアレ(チップイン)がなかったら終わっていたよ。ショットは悪くないけど、一瞬の紙一重でボギーになっちゃう。この2日間、応援してくれているファンのためにも、きっちり自分の仕事はしなきゃと思っていたので、(予選通過は)うれしい」。
丸山は「ゴルフは気持ちが途切れないことが大事」と語った。左肩の状態も心配されるが、あと2日間、体力と気持ちが途切れないように保ちながら活躍してほしい。
■ 谷口徹
初日に引き続き、2日目も残念ながら谷口徹の調子は好転せずじまいとなった。今日9オーバー70、通算21オーバー145位で予選落ち。「体調はいいんだけど、ゴルフの調子が良くない。コースがやっぱり難しいです。日本なら(ショットが)曲がってもスコアになるし、ラフからでも打てる。でも、こっち(アメリカ)のグリーンは形状も周りのライも日本にはありえないものが多い。こっちのゴルフ環境はどんどん良くなっているのに日本は変わらないから、日米の差が開いているんです。(例年なら僕は)アメリカのレギュラートーナメントに数試合出ながらメジャーに出ていたけど、今年はそういうスケジュールが組めない体調だったので、メジャーにスポット参戦することになってしまった。それが心残りです」。
初日は全出場者の中でアンダーパーが12名だった。「世界のトップが来てもアンダーパーがなかなか出ない難しさなんです。でも、見ていると彼らはやっぱりうまい。僕は課題が増えすぎちゃって、今は頭がいっぱいで、どこから手を付けたらいいのか‥‥少し頭を整理しないとね」と語った谷口は、がっかりしていたが、諦めてはいない。「僕は伊沢くんの1年8ヶ月よりも早く復活できるよう、がんばります」と前向きな言葉を残し、コースを去っていった。
■ 伊沢利光
午後の10番からスタートした伊沢利光は、13番、14番と連続ボギーでヒヤリとする一幕もあったが、15番、17番でバーディを奪い返し、前半(イン)は35。折り返し後、1番と上がりの9番でボギーとなったものの、今日2オーバー72、通算3オーバーは18位。余裕で予選通過を果たした。
「疲れました。今日は(風が)フォローだと飛びすぎるし、思ったよりグリーンが固くて、PSで打っても7Yは前へ行く。今日は1パットパー(寄せワン)が多すぎました。
伊沢は練習日の段階から「予選ラウンドはのんびりモードで行きたい」と言っていたが、「明日からは、どうしても(イケイケの)モードになっちゃいますよね。まあ、ボギーやダボになっても焦らず、バーディを待ってつないでいくしかないでしょう」と、きわめて冷静だ。予選ラウンドの結果は、「順位的にもイメージ通り。すべての面で悪くないです。明日が終わらないとわかりません。落ちるのも早いですから」。この冷静さが保てれば、決勝ラウンドでの活躍も期待できる。のんびりモードが変わったとき、どう作用するかがキーポイントになりそうだ。
■ 片山晋呉
5オーバーからスタートした片山晋呉。なんとしても予選を通過したいところだったが、前半は1バーディ、3ボギー、1ダブルボギーで39。後半は11番でボギーを叩いたものの14番でバーディを奪い返し、なんとか予選は通るかに見えた。しかし、16番ではグリーンを狙った第2打が右に跳ねて奥のラフへ。そこから寄せ切れず、ボギー。今日5オーバー75、通算10オーバー83位で予選落ちとなった。
「ショット的には悪くなかったけど、ラフは長いし、距離もやっぱりタフですよ。ミスはみんなしているから仕方ないけど、今日もショートホールでナイスショットしたのに池。昨日も17番で2打で届いたのに3パット。そういうミスが重なって、1個か2個(1打か2打)足りなかったってことでしょうね」。
オークヒルのコースセッティングは難しすぎるという声が多くの選手たちから上がっているが、片山は「いいんじゃない。難しくて。でも、僕なんかには厳しい」と言い残した。来週はPGAツアーのリノタホオープンに出場する予定だ。
テキスト&写真/BEYONDSHIP