米国男子ツアー

「マスターズ」振り返り

2002/04/16 09:00

タイガーが初めて「マスターズ」出場した際に、パーマーとニクラスが「彼はきっと僕ら2人の優勝を合わせた10勝よりも多くのグリーンジャケットを手にするだろう」と予言していたという。そのタイガーは最年少にして「マスターズ」3勝を達成、史上3人目の「連覇」も成し遂げてしまった。

ブッチ・ハーモン(タイガーのコーチ)「初日のタイガーは不調で苦しみながらもなんとか70で回った。多分あとから振り返ればあの初日をなんとか70に抑えたことが勝因だといえるね。それ以降はタイガーらしいプレーが戻ってきた。初日の辛抱がタイガーを優勝に導いたんだ。」

よく「初日に首位にたっても優勝の保証はないが、初日で崩れると確実に優勝から遠のく」と言われる。タイガーはそのとおり、初日に首位にこそならなかったが、ちゃんと優勝を狙えるポジション取りをしていた。そしてオーガスタを知り尽くした男は、第3ラウンドが終わった時点で狙いどおりリーダーボードのトップに踊り出ていた。

タイガー・ウッズ「僕の戦略はとにかく前半ハーフでも後半ハーフでもアンダーパーで回ろうと決めていた。そうすれば、5アンダーや6アンダーの後続陣を寄せ付けずにあとはレティーフやビジェイにフィルのことだけ心配していればいいからね。そのレティーフたちが思うようなプレーが出来ず、バックナインで痛いミスをしていたけど、決して手を抜かず僕は淡々とプレーに集中したよ。」

バックナインに入り3打差を得ていたタイガーの戦略は「攻撃」から「守り」にシフトした。他の選手がタイガーに追いつこうと賭けに出て自滅していく中、タイガーは知り尽くしたオーガスタを堅実なプレーで進んだ。
タイガー・ウッズ「13番ではグリーンまで200ヤードだったから狙うこともできた。でも賭けにでてボギーをたたくよりもレイアップして確実なパーセーブすることの方が必要だと判断したんだ。」