石川遼、憧れのウッズと対面
昨年6月の全米オープン優勝後に膝の手術を行ったタイガー・ウッズの復帰戦となる「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」の開幕前日の火曜日、遂にウッズが会場に姿を現した。ウッズは日の出と共にラウンドするという情報が流れ、練習場周辺には夜陰の残る6時過ぎから報道陣が待機していたが、当の本人が現れたのは空の明るくなった7時前。練習場で数球を打つと、7時過ぎに1番からティオフした。
一人でラウンドを始めたウッズは、ティショット、セカンドショットはほぼ1球ずつで、確実にフェアウェイ、そしてグリーンを捉えると、グリーン周り、そしてアンジュレーションのあるグリーン面を確かめるようにアプローチとパットに時間を割いた。それでも、11時前には18ホールをホールアウト。4時間弱のあっという間のラウンドだった。
ホールアウト直後、IMGの取り計らいでウッズと石川遼の対面が実現する。前日にウッズと挨拶が出来る可能性があると聞いていた石川サイドは、午前中は打撃練習場でのスイングチェックに専念し、ウッズが18番グリーンに来たと聞くと、グリーン付近に移動。対面の瞬間、この一瞬を写真に収めようとする報道人でもみくちゃとなったが、2人はがっちりと握手して、2,3言の言葉を交わした。
「タイガーは、『Pleasure to meet you.(君にあえて嬉しいよ)』と言ってくれました。僕は『Nice to meet you.』しか言えなかったです」と緊張の瞬間を振り返った石川。握った手は「がっちりしていました」と、改めて対面の喜びを噛み締めた。
その後、18ホールをラウンドした石川。リラックスした雰囲気で、途中「(タイガーと自分の)2ラウンドしたカメラマンっているんですかね?」と彼から逆質問。自分が前半9ホールはタイガーに付いたよと答えると、「調子は良いんですか?」と興味津々で、良さそうだったと言うと、「膝は痛くないんですかね?タイガー、怖いっすね!」と嬉々とした様子を見せた。
「さっき、ブレンダン(タイガーと一回戦で対戦)のキャディに会ったんですけど、ブレンダンは膝が痛いから、明日は遼がタイガーとやるんだよ!って言われました」と笑った石川。今のところ欠場者は出ていないが、ウェイティング2番のD.J.トレハンを今週会場で見た人は居ない。「一つでも空けば出られるかも知れないし、最初から最後まで居ると思います。明日は、タイガーとブレンダンと一緒に練習しているかも知れないです」と、ギリギリまで出場は諦めていない。