【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全米OPレポート〈4〉】
2012/06/16 17:06
やりました。予選を突破しましたよ。
僕らには計り知れないプレッシャーが藤田さん本人にはあっただろうけど、そんな事を微塵も感じさせない会心のゴルフ。本当に完璧だった。あのゴルフをこの大舞台で持ってくるなんて、あの人はやっぱり凄いですよ。
日本から応援して下さっている皆様には、今日の藤田さんのゴルフの凄さがイマイチ伝わっていないかもしれません。もちろん全米オープンで予選を通過したわけだから、その結果自体の凄さはわかって頂けると思いますが、なにせ今日の藤田さんは、ミスショットが2発だけだったんです。
わずか2発ですよ!バーディパットをいくつか外しているのでアンダーパーには出来なかったけど、内容的には2アンダーが出ていてもおかしくない内容。全てのホールで安全なサイドに打っていき、確実にパーを積み重ねていきました。
残りホールが少なくなり、予選カットとの勝負となっても藤田さんに焦りは全く見られなかった。そこにいたのは、コースとの勝負を純粋に楽しんでいる藤田さん。「この人は、ついにこの域にまできたんだな」って、そう思えました。
昨年は4回のメジャーで1度も予選を通過出来なかったから、世界と藤田さんとの差を痛感させられたような気がしてちょっとヘコみました。でも今回の結果で、藤田さんが、藤田さんのゴルフをすればここ(メジャー)でも対等に闘えることがわかりました。
全てはあと2日。ここへは予選を通過するためにきたわけじゃありません。藤田さんは、自分の限界に挑みにきたはず。僕は、全米オープンの最終日の最終ホールのスコアボードに「FUJITA」のボードが掲げられるのを見にきたんです。
あと2日、今日のゴルフを2回並べれば世界が見えてくるはず。