「全米プロ」を戦う石川遼、激闘翌日に早くも練習
前日7日に閉幕した世界ゴルフ選手権シリーズ第3戦「WGCブリヂストンインビテーショナル」で優勝争いを演じた石川遼が8日、11日(木)開幕の「全米プロゴルフ選手権」会場の米ジョージア州アトランタ アスレチッククラブに入り、さっそく練習ラウンドを行った。
優勝したアダム・スコット(オーストラリア)と最終組を回った最終日。石川は激闘を演じた夜、なかなか眠りにつけなかったという。国内で何度も優勝争いをしてきたが「たぶんずっと興奮していた。あまり無いこと」と、試合後も新たな経験を味わうことになった。
そしてこの日、午前中にクリーブランドから約2時間のフライトを経て午前中にアトランタに入ると、午後に強烈な日差しが照りつけるコースへ。3時過ぎからインの9ホールで練習ラウンドを敢行した。世界トップの選手たちが集まったビッグイベントで結果を残したが、スイング改造中であることには変わりがない。「オフにするのが嫌だった。月曜日も何かを追求したいと思った」と、すぐに初心に立ち返り、ラウンド後には打撃練習場で打ち込みも行った。
2時間あまりのラウンドながら、周囲の変化は確かにあった。他選手やキャディから次々と「ナイスプレー」と声をかけられ、地元ギャラリーからはこれまで以上にサインを求められた。「こんなに声をかけてくれることは無かった。身が引きしまる思いは、やっぱりある」。自信がついた一方で新たな危機感も芽生えた。
今季のメジャー最終戦は来季の米ツアーの賞金シードも視野に入れながら戦う。「初日に(同組の)アダム・スコット、(マッテオ・)マナッセロとティグラウンドに胸を張って立っていられそうだと思う。そういう精神状態。早くこうなりたかった」。またひとつ階段を上った状態を自認して、今季のメジャー最終戦へと挑む。(米ジョージア州ジョンズクリーク/桂川洋一)