2011年 全米オープン

過去2位が5回・・・ ミケルソン、悲願の「全米OP」初制覇なるか

2011/06/16 09:00
“6度目の正直”なるか!? 公式会見に出席し意気込みを語るP.ミケルソン (Rob Carr /Getty Images)

「マスターズ」3回、「全米プロゴルフ選手権」1回とメジャー4勝のフィル・ミケルソンが熱望する自国のナショナルオープンのタイトル。「The United States Open Championship」(全米オープン)制覇を目指、しミケルソンは今年21度目挑戦をする。

過去には2位が5回(1999年、2002年、2004年、2006年、2009年)と何度も優勝争いに絡みながらも接戦を制することはできなかった大会だ。「全米オープン」初参戦は、大学2年生だった1990年。1992年にはプロデビュー戦として挑戦したが、68-81という成績で予選落ちを喫していた。今年の会場となるコングレッショナルCCでは1997年大会が開かれていたが、ミケルソンはこの年43位(10オーバー、75-68-73-74)という成績を残している。

今シーズンは「マスターズ」の前週に行われた「シェル・ヒューストンオープン」で優勝、他にもトップ10フィニッシュが3回あるミケルソン。 しかし「マスターズ」では1度も60台のスコアを出すことができずに27位、「ザ・プレーヤーズ」でも33位、現在の賞金ランクは8位ということで、以前と比べると少し存在感は薄い印象がある。

大会前の火曜日に行われた公式インタビューではゴルフ全体の感触は向上をしているようで「最近3、4ヶ月はショットの内容がとても良くなっている。パッティングの調子も戻ってきている。スピード感が良く、「メモリアルトーナメント」の最終日で良い結果を残せた」と話していた。今回の「全米オープン」のコース設定については「このコースは各選手の総合的な部分のテストになるだろう。特にショートゲームが大事だと思う。しっかりと(ティショットで)フェアウェイをキープできるかどうか、そしてリカバリーショットの技量が試されることになる」と説明をしていた。

大会が行われるコングレッショナルCCブルーコースでは、前週から練習ラウンドを行ってコースの攻略法を練っていたミケルソン。比較的易しいホールは前半の6番と8番。注意しなければいけない難しいホールは2番、10番、13番のパー3。パー4は4番、14番、18番ホールを挙げていた。基本的には右から左へのスライスボールを主に打っていくミケルソンにとっては、4番(470ヤード)と14番(467ヤード)が右にドッグレッグしていくホールになるので構えにくいホールとなる。この2ホールではドライバーではなく3番ウッドでティショットを打つ可能性が高いだろう。

クラブ選択に関してはソール幅の広いアイアンタイプのユーティリティ(Callaway X Tour Authentic、18度)を使用する可能性があると説明していた。このクラブは6年ほど前から持っているそうだが、今回は18度にロフトを減らしながらも255ヤードキャリーを出せるという。まだ最終的に使うかどうかは決めていないということだが、フェアウェイキープ率を高くする秘密兵器になる要素は秘めている。

ミケルソンは初日午後の注目組となる現地時間1時35分にスタート。世界ランク5位のミケルソンと一緒にプレーするのは、同8位のロリー・マキロイ(北アイルランド)と、同9位のダスティン・ジョンソン(アメリカ)。タイガー・ウッズが左膝の故障で欠場となる今年の「全米オープン」、大会前の優勝オッズはリー・ウェストウッド、マキロイ、そしてミケルソンの3人が並び13番の1番人気となっている。

アンディー和田 (ゴルフチャンネル 解説者)

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