2011年 マスターズ

松山は2度のミラクル、堂々のオーガスタデビュー!

2011/04/08 09:53
アプローチも冴え、初挑戦をイーブンパーで終えた松山英樹(David Cannon/Getty Images)

日本人アマチュアとして初めて「マスターズ」の舞台に立つ松山英樹。日本時間の7日深夜、東北地方を強い余震が襲ったニュースは、コースに向かう前に松山の耳に入ったという。その不安を胸の奥に押し込み、「今日できることを一生懸命やろうと決めていました」と前を見据え、1番ティから歴史的なスタートを切った。

「真っ直ぐ打ってやろう」と放ったティショットは、思い叶わず右のフェアウェイバンカーへ。2打目もグリーンを外すが、アプローチを1メートルに寄せてパー発進。続く2番もグリーンを外すもののパーで凌ぎ、無難な立ち上がりを見せた。「あのパーが大きかった」と、東北福祉大ゴルフ部の阿部監督。4番パー3では、グリーン手前20メートルの超ロングパットを捻じ込み、派手な「マスターズ」初バーディを奪う。「今日は2回のミラクルがあった」と松山。2度目のミラクルは、1アンダーで迎えた13番パー5だ。

ティショットを左の林に打ち込み、2打目は出すだけ。残り230ヤードの3打目をピン手前5メートルにつけ、3オン2パットのパーで凌いだ。さらに14番、15番と連続バーディを奪い、一時は3アンダーと上位に浮上。だが、それで「気持が浮ついてしまった」と16番で3パットのボギーを叩くと、その後もボギーは止まらず3連続ボギーフィニッシュ。後味の悪さが残ったものの、「パープレーで回れたことは嬉しい。オーガスタの雰囲気も楽しめました」と、イーブンパーの31位という滑り出しに目を細める。

同組で回るトレバー・イメルマンルーカス・グローバーというメジャーチャンプと見劣りしない堂々たるラウンドに、阿部監督もご満悦。これまで4度の練習ラウンドでは、76、77、84、86と全てオーバーパーに終わっていたという。「本番でこれだけのプレーをしたら、褒めるしかない」と、教え子を頼もしそうに見つめていた。

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