2011年 ノーザントラストオープン

【GDO EYE】飛ばなくたって大丈夫!ベテランのC.ペイビンが奮起

2011/02/18 12:53
236ヤードのパー3をドライバーで攻めるコーリー・ペイビン

米国男子ツアー「ノーザントラストオープン」の初日、晴天に恵まれ中断なども無かったが、14名がホールアウトできずに日没サスペンデッドとなった。その理由の一つは、例年になく、グリーンが硬いこと。グリーンが難しいことで多くの選手がスコアメイクに苦しんでいる。そしてもう一つの理由は、コースが比較的距離が短いことだ。

パー5で2オンが可能な1番、そしてパー4だが飛距離の出る選手には1オンも可能な10番などで前組のプレーを待つことで、進行の遅れが生じてしまう。記者会見でも「このコースは距離が長くないので、自分にも十分チャンスがある」と言う選手が多いが、ただ一人「コースが長くて大変だよ」と嘆く選手がいる。現在53歳のコーリー・ペイビンだ。

1994年、95年とこの大会で連覇を果たし、同95年には「全米オープン」も制した。そして昨年はライダーカップの米国選抜キャプテンを務めるなど、米国男子ツアーでは有名な選手だ。そして有名なのは実績だけでなく、その飛距離。当時、「全米オープン」を制したときにも、距離が長くハードなセッティングでペイビンが優勝したことは、ペイビンのゴルフスタイルを知る誰もが驚いた。

同組でラウンドしたR.ファウラーもそのコントロールの正確さに思わず笑みをこぼす

53歳となった現在は、さらに飛距離が落ちているが、この日は12ホールを消化して5アンダーまでスコアを伸ばし単独首位に立っていた。写真は4番パー3でのティショットだが、グリーンまでの距離は236ヤード。飛ばす選手ならアイアンを持つことろだが、ペイビンは迷わずドライバーを選択した。

そのドライバーショットが極めて正確で、グリーンには乗らなかったが、手前のカラーでボールは止まった。それを見ていた同伴競技者のリッキー・ファウラージェフ・オバートンは、自分たちとの攻略法があまりに違うため、思わず笑ってしまった。

その後、終盤に3つのボギーを叩いたペイビン。2アンダーの暫定16位でホールアウトし「2アンダーはナイスプレーですね」と記者に言われると「そんなことないよ。一時は5アンダーまで行ったんだから」と反論。「明日は午前組だし、グリーンの良い状態でラウンドできるから楽しみだよ」と、さらにスコアを伸ばし順位を上げることを狙っている。飛距離はなくともベテランの技でどこまで戦えるのか注目したい。(編集部:本橋英治)

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