2010年 マスターズ

【GDO EYE】オーガスタでフェアウェイキープは必要ない?

2010/04/12 12:07
13番パー5、ミケルソンのスーパーショットが生まれた瞬間! (David Cannon /Getty Images)

「マスターズ」最終日を5バーディ、ノーボギーの「67」で回って、自身3度目のグリーンジャケットに袖を通したフィル・ミケルソン。この日のベストショットといえば、13番パー5で右の林の中から前方の松の間、約1.5mの隙間を通して2オンに成功させた6Iでのショットが思い浮かぶ。

「(幹の間の)空間は少し開いていて、もちろん広い訳ではないけど、球が抜けていくには十分だった(微笑)」と事も無げ。「あとは自分のスイングを信じるだけだった」とトラブルをものともせずにバーディへと繋げた。

「マグノリアレーンを通ってオーガスタナショナルへ来ると、とてもリラックスした気分になる」と言うミケルソン。「何故なら、ここでは完璧なゴルフをする必要がないことを知っているから」。例えティショットを曲げても、OBもラフも無いオーガスタでは、恐れることは無い。「(曲げても)球を打つことが出来て、グリーン近くまで持っていける。そうすれば、自分のショートゲームで取り返してパーセーブすることが出来る」。その言葉通り、この日は、9番、10番、そして11番と3回連続でティショットを林の中に入れたが、すべてパーで切り抜けた。

今週4日間を通したフェアウェイキープ率のデータが面白い。決勝ラウンドに進出した48選手のランキングで、優勝したミケルソンは44位タイ(60.71%)、2位のリー・ウェストウッドは43位(62.5%)、3位のアンソニー・キムは46位と、まるで成績を逆さまにしたかのようだ。ちなみに1位は池田勇太の89.29%だが、ドライバーを真っ直ぐ遠くまで飛ばすことより大切な何かが、この数字に隠されているようだ。(編集部:今岡涼太)

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