“決勝最下位”でもパトロン総立ち ウッズに「これぞマスターズ!」の歓声
◇メジャー第1戦◇マスターズ 最終日(14日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)
16番(パー3)に入った時点で、「タイガー・ウッズ」の名前はスコアボードの下位に沈んでいた。ショットが荒れて、ここでも第1打を左手前のバンカーへ。それでも池を回ってグリーンに近づいてきたウッズの姿に、パトロンからの拍手が鳴りやまなかった。
3日目にオーガスタで自己ワーストの「82」を叩き、52位で迎えた最終日も1バーディ、3ボギー1ダブルボギー「77」でフィニッシュ。自身26度目のマスターズはアマチュアとして予選落ちした1996年を除き、2022年の47位を下回る60位で終えた。トータルの304ストロークは72ホールのプロキャリアワーストとなった。
決勝ラウンド進出者では最下位。それでも、数々の伝説を残してきたオーガスタではこれが100ラウンド目。18番のティイングエリアに入ると、周りを囲むパトロンが一斉に立ち上がって「タイガー!」と叫ぶ。1Wショットを打って歩きだす姿に、「This is the Masters!」と声援が飛んだ。
昨年は最終日スタート前(第3ラウンド途中)に棄権したが、ことしは4日間を完走した。「良い1週間だった。木曜、金曜は良いプレーができたと思う」。2月「ジェネシス招待」で10カ月ぶりの実戦復帰を果たしたが、2日目に体調不良のため棄権し、今大会はそれ以来の実戦だった。
「バルハラ、パインハースト、ロイヤルトゥルーンで課題をこなすつもり」と、今季の残るメジャー「全米プロゴルフ選手権」(5月16日~19日/バルハラGC)、「全米オープン」(6月13日~16日/パインハーストリゾート&CC パインハースト No.2)、「全英オープン」(7月18日~21日/ロイヤルトゥルーン)への出場に意欲を示した。
約1カ月後となる全米プロに向け、「体を動かし続けて、強くなって進化し続ける。長く練習をできるようになればいい」と話した。(ジョージア州オーガスタ/谷口愛純)