2024年 ファーマーズインシュランスオープン

久常涼2位→50位 ポアナ芝の洗礼も「みんな入らないから我慢比べ」

2024/01/26 17:10
2日目は3オーバー「75」

◇米国男子◇ファーマーズインシュランスオープン 2日目(25日)◇トリーパインズGC (カリフォルニア州)◇サウスコース(7765yd)、ノースコース(7258yd、いずれもパー72)

トップと1打差の2位タイでスタートした久常涼は出だしの11番パー3でダブルボギー、続く12番でもボギー、14番でもボギーと前日の貯金(7アンダー)を次々と吐き出していった。「やっぱりサウスコースは難しく、全然回ってもいなかったんですが、なんかいいスタート切ったなって感じでした」と前半のプレーを振り返って、自身を皮肉る。気づけばカットラインぎりぎりまで順位を下げていた。

トリーパインズの洗礼を受けたその11番は、ティショットをバンカーに入れた球が目玉になったことより、1.5mのボギーパットを外したほうが痛かった。「目玉からグリーン奥に行って、返しのアプローチはうまく寄ったんですが、次のパットが決まらず。やっぱりサウスコースのポアナグリーン、すごくいいですよね。ポコポコ跳ねるんで」と、よほどサウスコースが嫌なのか皮肉が止まらない。

「(前日回った)ノースコースとグリーンが違くて、ノースはなんかベントとポアナの中間ぐらいの感じだったんですよね。こっちの方がどちらかというともう少しバンピー(凹凸があって跳ねやすい)なグリーンって感じがしたんです。なかなかラインに乗らず手間取りました」

18番ではフェアウェイをとらえてバーディ

それでも18番でバーディを取って息を吹き返し、後半のアウトホールは1ボギー1バーディ、しぶといパーもいくつか拾ってトータル4アンダー50位でなんとか予選通過。何かポアナ対策の秘密を見つけたのだろうか。

「(ポアナ対策は)ないです。みんな入らないんで。それは一緒だと思うので、ま、我慢比べですよ」とケロリ。「思ったところに打てても、カップ際で思うような動きをしなくて入らないホールがいくつかあった。あしたはその分ラッキーで入ってくれるかなって勝手に思っています」。この男の話を聞いていると、本当にそうなるのではと思えてくるから不思議だ。

ホールアウト後はインタビューに堂々と応じた

久常がこれまで出場した「ソニーオープン」、「ザ・アメリカンエキスプレス」、そして今週の獲得ポイント上位5選手が、「スイング5」という資格で次週の昇格大会「AT&Tペブルビーチプロアマ」の出場権を得られる。初日を終えてポイント3位と“圏内”に入っていた久常だったが、2日目を終えて12位に順位を下げた。賞金も高く、予選落ちのない昇格大会には是が非でも出たいところ。「(決勝ラウンドに向けて)やっぱりこのコースはほんとタフなので、1打1打冷静に頑張っていければいいかなと思います」。ひとつでも順位を伸ばして、次戦のエリートフィールドへの切符を勝ち取るつもりだ。(カリフォルニア州ラ・ホヤ/服部謙二郎)

17番バーディパットを打つ前のルーティン
17番バーディパットを外す

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