2022年 プレジデンツカップ

“LIV組”離脱にも結束の世界選抜 イメルマン主将「我々はアンダードッグ」

2022/09/21 12:46
トレバー・イメルマン(左)主将と松山英樹は笑顔で談笑(Warren Little/Getty Images)

◇米国選抜VS世界選抜対抗戦◇プレジデンツカップ 事前(20日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7576yd(パー71)

世界選抜を率いる主将のトレバー・イメルマン(南アフリカ)は、はっきりと口にした。「我々はアンダードッグ(弱者)だ」。そして、付け加えた。「過去の成績、世界ランキングを見れば、失うものは何もないんだ。ずっとこの大会に参加してきて、そんなタグ付けには慣れっこだよ」。圧倒的不利の下馬評は承知の上で覚悟を決めて米国選抜に挑む。

「自分たちの立ち位置は分かっている。この12カ月の間にチームが経験した逆境も知っている」。折に触れて出場の可能性がある選手を集めて夕食会を開くなど、多国籍ゆえチームの結束に気を配ってきた。しかし、今年に入ってサウジアラビア政府系ファンドが資金提供する新リーグ「LIVゴルフ」に移籍する選手が相次いだ。初出場が8人、平均年齢28.8歳と極めてフレッシュな編成を組むことになった。

チームのトップ自ら移籍選手たちと直接やり取りしてきたという。「誰にでも自分で決める権利があり、僕はその決断を尊重する」。本音を言ってしまえば、失望は大きい。それでも、「ここにいる12人は、ここにいたいと思ってくれた12人であり、一緒に戦いたい12人なんだ」と強調した。

米国選抜からも新リーグ移籍で除外されたメンバーはいるものの、相手側のジャスティン・トーマスが「不運だと思う。今年のはじめや半ばに彼が思い描いたチームではないだろう。ただ、仲間意識という点でこれまでで最高のチームのひとつを作り上げてきたと思う」と話すほど、世界選抜の面々は一新された。この困難を乗り越えて米国選抜のホームで初白星を挙げることができれば、まさに歴史的な1勝になる。(ノースカロライナ州シャーロット/亀山泰宏)

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