2022年 BMW選手権

45位→29位で滑り込み 42歳アダム・スコットが3年ぶりに最終戦進出

2022/08/22 09:01
アダム・スコットは最終戦行きのラストチャンスをものにした

◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 最終日(21日)◇ウィルミントンCC(デラウェア州)◇7534yd(パー71)

もう1つも落とせない最終18番、アダム・スコット(オーストラリア)の2打目の状況は“最悪”とも言えた。両足はフェアウェイバンカーの中、ボールはひざの高さほどのラフの上。左に曲がりやすいライからは「何が起こってもおかしくなかった」。打ち上げのショットはグリーン左手前のバンカーへ。そこから右奥に立つピンのそばにつけて喝采を浴びた。

土壇場でのスーパーセーブは「生き残り」を意味する。通算10アンダーの5位で終え、大会前に45位だったフェデックスカップポイントランキングを29位に上げた。次週の「ツアー選手権」(ジョージア州イーストレイクGC)は上位30人によるシーズン最終戦。エリート大会への扉を2019年以来、3年ぶりにこじ開けた。

「残り130ydそこらからSWでベースボールスイングをすることになるとは」とカギになった一打を、緊張感を解かずに振り返った。「うまくは行かなかったが、もっと悪くなる可能性もあった」という。続く3打目は前日3日目の前半2番(パー3)で放った、同じような約30ydのバンカーショットを思い出して成功させた。

ツアー通算14勝の42歳のほか、スコット・ストーリングスイ・キョンフンアーロン・ワイズの4人が今大会の逆転で最終戦行きを決めた。

スコットは「きのうは今シーズン活躍をしているスコッティ・シェフラーと一緒に回って、もう一度高い、高いレベルでプレーできているように感じたんだ」と若手の存在も刺激的。「今週、培ったものを、失うものがない来週に持ち込めれば。自信を持って来シーズンに臨みたいし、自分が世界のベストプレーヤーの一人だという気持ちを持ち続けたい」と胸を張った。(デラウェア州ウィルミントン/桂川洋一)

<プレーオフ第2戦での最終戦進出選手の入れ替え>
選手名/今大会の成績/ランク上下
スコット・ストーリングス/2位/46位→12位
イ・キョンフン/5位タイ/33位→26位
アダム・スコット/5位タイ/45位→29位
アーロン・ワイズ/15位タイ/31位→30位
―――以上は最終戦「ツアー選手権」進出―――
J.J.スポーン/23位タイ/30位→33位
キム・ジュヒョン/54位タイ/25位→34位
デービス・ライリー/54位タイ/26位→35位
ケビン・キズナー/48位タイ/28位→38位

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