2022年 全英オープン

桂川有人は初メジャーで日本勢トップの5アンダー「もっと上に行けると思った」

2022/07/17 23:58
日本勢最上位で締めくくった桂川有人

◇メジャー第4戦◇全英オープン 最終日(17日)◇セントアンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7297yd(パー72)

無風で小雨が降る中、メジャー初出場の桂川有人は通算2アンダー55位からスタート。「最後のプレーになるということで…なるべく上に行けるように」と臨んだ初舞台の最終ラウンドだった。

硬い地盤、波打つフェアウェイは時にバンカーまで球を運ぶこともしばしば。風がなくても難しいセッティングであることに変わりはない。地元キャディの助言を仰ぐマネジメントをこの日も徹底した。2番で8m弱のパーパットを決めてナイスパーセーブ、1m弱につけた3番でバーディを先行させた。

初のメジャーで4日間戦った

ポットバンカーにつかまったのは4番。ピン方向へ打ち出した2打目は手前のバンカーを避けられたものの、グリーン奥のバンカーへ転がり落ちた。3打目のライが「ちょっと沈んでてスピンはちょっとかけられない状況」。攻めるか守るかを考えた末に「最後のプレーということで、攻めて失敗した」。3オン3パットのダブルボギーとした。

たたいた分を取り戻すかのように、前日スコアを落とした5番(パー5)と6番のバーディでリベンジを果たした。5番は2オンに成功、6番は砲台グリーン手前のくぼみを越えるロブショットで3.5mにつけて決めた。7番で3連続としてスコアを伸ばし、後半は14番でバーディを奪って5バーディ、1ダブルボギーの「69」。「1ホールだけミスしてしまったけどあとのホールは大きいミスがなくていいプレーだった」と納得の表情を見せた。

「カツラガワ」の名前を知ってもらった

初のメジャーで4日間を戦って、通算5アンダーは日本勢トップの成績。「まだまだというか、きょうの3アンダーも“限界”の3アンダーではなかった。もっと上に行けるんじゃないかと思った」と力強い。フェアウェイはうねりがあって、段を上っては下り、下っては上るグリーンも多いリンクス。グリーン周りやパッティングなど「ああいう絶妙な感じ(の時のショット)を磨きたい。なかなか日本ではそういうのはないので練習するというのも難しいが、こういう世界に出て経験していきたい」

緊張もなかった初のメジャー

メジャー大会の雰囲気を4日間味わい、「常に出て上位にいられる選手になりたい」と改めて実感。向上心がより膨らんだ一戦を経て、世界に視野を広げる。次戦は米ツアー「ロケットモーゲージクラシック」(ミシガン州/デトロイトGC)の「プレマンデー」に挑戦する。(スコットランド・セントアンドリュース/石井操)

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