2022年 全英オープン

1Wじゃないとブーイング デシャンボーは世界一へ再び筋トレ

2022/07/17 08:19
ティショットでブーイングが起きた後は思わず笑い合う”間”があった

◇メジャー第4戦◇全英オープン 3日目(16日)◇セントアンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7297yd(パー72)

肉体改造を経てツアー屈指の飛ばし屋の一人としてのイメージを確立させたブライソン・デシャンボー。6月「全米オープン」に続く予選通過を果たして迎えた大会3日目、松山英樹と同組でティオフしようと、アイアンを握って素振りをすると背後のギャラリースタンドからブーイングを浴びた。

デシャンボーも驚くように声がする方向を振り返ったが、その後もティショットで1Wではないクラブを握るたびにギャラリーから不満の声。「メジャーで勝つために、バーディを獲る最高のチャンスを作っている」とギャラリーの反応で握るクラブを変えることはないが、「面白いよね。ブーイングを浴びるのは分かっている。全く問題ない。冗談だって分かっているから」

新リーグにも出たけどPGAツアーにも出たい

大会初日にサウジアラビア系資本をバックにした「LIV招待」に同じように参戦したイアン・ポールター(イングランド)に飛んだブーイングとは別物だろう。筋肉質でどっしりした体格から繰り出されるボールはファンらの目をくぎ付けした。

昨年3月「アーノルドパーマー招待」を最後に優勝がない。今年2月に左手首をケガし、4月に左有鉤(ゆうこう)骨の手術を受けた。「全米プロゴルフ選手権」を欠場したが、回復を経てデシャンボーは「手を鍛えていなかった」と反省したという。

トップとは10打差…ゴルフは何が起きるか分からない

「もっと手を効率的に鍛える必要がある。スピードトレーニングに取り組み始めたとき、手のケアを全くしていなかった。キャリアがある時に世界一のゴルファーのひとりになりたいと思っている。遠くに飛ばす一方で、まっすぐ打つことも確認しなければ」

決勝ラウンドに突入し、1イーグル5バーディ、1ダブルボギーの「67」でプレーしたデシャンボーは通算6アンダー18位から最終日に臨む。「最高のゴルフ」だったという2018年頃の自分に「戻れた気がする」と自信に満ちる一方で、16番では4パット、17番、18番では左にミスショットと崩れた終盤を振り返って練習場へと直行した。(スコットランド・セントアンドリュース/石井操)

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