2022年 全英オープン

コロナと手術に導かれ カルカベッキアは聖地で全英を卒業

2022/07/16 15:36
マーク・カルカベッキアは最後の全英をキャディを務めた妻のブレンダさんとともに聖地で終えた(Andrew Redington/Getty Images)

◇メジャー第4戦◇全英オープン 2日目(15日)◇セントアンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7297yd(パー72)

タイガー・ウッズの感動的なフィナーレのおよそ2時間半前、マーク・カルカベッキアがキャリア最後の全英オープンを終えた。1989年大会で優勝した62歳。通算21オーバー最下位でのフィニッシュにも「75を続けようが、85を並べようが、問題じゃない。“ホーム・オブ・ゴルフ”で最後にプレーできたんだ」と万雷の拍手に感謝した。

PGAツアーで13勝を挙げたベテランは、全英出場の上限年齢である60歳で迎えるはずだった2020年大会がコロナ禍で中止になった。ロイヤルセントジョージズでの翌21年は腰の手術のためプレーできず、主催者に手紙を送り、今大会の出場を直訴していた。

R&Aの大会実行委員会は全会一致で出場を承認。カルカベッキアの元に届いたメールには「最後の全英をセントアンドリュースでプレーされることを歓迎します。私たちは歴代チャンピオンに敬意を払います」と記されていた。

家族で海を渡ってきた今週、開幕前日までクラブが届かないというアクシデントもあったが、最終18番ではスウィルカンブリッジで妻とキスをした。「どんな気持ちになるか分からなかったが、感情があふれ出た。込み上げるものがある。ファンが本当に素晴らしかった。皆、私の最後の全英オープンだということを理解してくれていた」

現在はひざにも故障を抱えており、次週の「全英シニアオープン」は欠場する見込みだという。一方で同日、18番で涙したウッズについては「彼にとっては最後の全英ではないはずだ。特にここ(セントアンドリュース)ではね。また戻ってくる」と期待した。

1989年のロイヤルトゥルーン大会でカルカベッキアは最終日に三つどもえのプレーオフを勝ち抜き、生涯唯一のメジャータイトルを手にした。相手にしたのはウェイン・グラディとグレッグ・ノーマン(ともにオーストラリア)。新リーグ「LIV招待」の旗振り役であるノーマンは今週、聖地での祝賀イベントへの出席を認められなかった

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